『夜と踏切』のはなし そのいち
ご覧いただいている皆様、あけましておめでとうございます。
りこりた主宰の名塚です。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
りこりたが参加する演劇フェス、ちょこゲキBOXの開幕が実はもう2週間を切っています。切っているのですが、年末の忙しさにかまけてあまり作品についての情報発信を出来ていない……。
「どんな話なんだ!」
「フライヤーのあらすじ短いのに2作品分あるから見どころが分からねえ!」
そういった私の中のイマジナリーお客様方からの声をずっとやり過ごして日々を過ごしてきたのですが、やっぱりご興味をもっていただけないとご覧いただくスタートラインにも立てないなと思いましたので、今日から少しずつ情報公開をして参ります。
お時間がある際に読んでいただけるととても嬉しいです。
〇『夜と踏切』について
はい。まずこれ、フライヤーに載せてませんね!
そうなんです。かなり大切な情報なのですが『夜と踏切』は「別れ」をテーマにした連作2本になっています。
「夜がとなりを歩いていて」はりこりたを立ち上げるときに書いた初期の作品で、「やさしい踏切」は今回の為に書き下ろした作品。
世界観が共通しているとかそういったことはない(どちらも現代劇だけど)ですが、同じテーマで繋がっているのですね。
「別れがテーマなのは分かったけど、なんで2作品もやるの?」
これも疑問に思われるところかと思います。ただ2作になった理由は単純で、「別れ」で描きたい結末が2つあり、どちらも私の中で甲乙を付けられなかったためです。
両作品、同じテーマから出発して近い空気感が流れる瞬間もあるのですが、辿り着く結末は全く異なるものになっています。
「一つのテーマからそう分岐するかー」と間違いなく感じていただけるものになっていると思うので、そのグラデーションにご期待をいただけますと幸いです。いい仕上がりになってきてますので。
〇二つの作品にとっての「別れ」とは?
これらは、フライヤーにて公開されているあらすじです。
「送別会」とか「最後の営業日」とか。明らかに別れを想像させるイベントが並んでいますね。
さて、両作品の稽古の序盤で何回か座組の皆さんに伝えていたことがあります。
「この作品の登場人物たちは、今、居心地の良い時間を過ごしている。
けれども、その時間に区切りをつけなくてはならない瞬間がいつか必ず来てしまう。
それを迎える人の寂しさや抵抗を描きたいんです。悲劇だけでなく。」
まあ、大意で、すごく美化すると、こんなことを言いました。次の稽古で絶対「そんなこと言われた覚えはない」って言われそう。
こういったことは本番直前の今でも時折口に出すことがあるのですが、「別れ」だけで終わらせるつもりは毛頭ないんですよね。それを迎える人のその先の人生に光を当てたいなと。そういう気持ちでクリエーションをしていますし、それは役に取り組む役者さんたちにも伝わってるように思います。
なので、何が言いたいかというと。
「別れ=悲劇」みたいな、分かりやすい構造ではなく。作品の時間に対して、滅茶苦茶に歯ごたえがある作品になっていると思うので、するめを噛むような覚悟で観に来てください!
と、こういうことです。
とはいえ、まだ『夜と踏切』のことはよく分からない……というのが正直なところだと思います。
次の記事では、2作品のそれぞれの見どころをご紹介したく思います。
今しばらくお付き合いいただけますと幸いです。
〇ちょこゲキBOX 公演日程
【日程】
2024年1月11日(木)―1月14日(日)
【会場】
せんだい演劇工房10-BOX box-1
【タイムスケジュール・演目】
A …りこりた『夜と踏切』
B …放課後RUNWAY『my song』
C…劇団16%『クローゼット』
D…Team HacCLose『冥土の諧謔』
+1…三桜OG劇団ブルーマー『されどかわゆし』※1月13日(土)18時30分開演
【チケット】
・ちょこ券(2作品)…2000円
・ゲキ券(4作品)…3000円
・当日券(1作品毎)…1000円
ご予約はこちらから
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