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『思考実験からはじめるリベラルアーツ〜withAI時代の学びと倫理観』

知窓学舎で開催されたイベントにリアル参加してきました。普段から思考を巡らせていらっしゃるディープな4名の方々(矢萩 邦彦、近内 悠太、松田 雄馬、前田 圭介)によるディープな対談で、とても面白かったです。

お話を聞きながらいろいろな「問い」が浮かび上がり、懇親会で話しているうちに抑えきれなくなり、勢いで全部吐き出してしまいました。私のもやもやに対する矢萩先生の回答にはっとしたので、書き記しておきます。

Q1. その場にいる人が言ってほしいことを言い続けるのはありなのか?

私は、「空気を読めない人」と会社のチームで思われており、私自身も、自覚はあります(ただし、全く読めないかというと、みんなが空気をよみ合う組織も違うと想い、敢えて突っ込んでいる部分もあります)。そして、今では、ありがたいことに、空気を読む力は弱めだけれど、チームに必要な愛されキャラ的な存在になってきているようです。

対談の中で、空気を読んで全体最適をしていくのがよいいうお話があったので、「空気を読んで全体最適」と「特定の人には少し厳しいかもしれないけれど、衝突が皆無ではない方向」のバランスについてどのようにお考えか、質問をしました。

イノベーティブなだけでは「実装ができない」ため、矢矧先生は、いろいろな考えの方がまぁ納得できるところに落とし所を見つけていく、ようにしているとのことでした。

うちの会社のボスも、人の気持ちを理解して、コト動かすのがとても上手です。はっきり言うことはNGではないにしても、実装するために、周りの人の気持ちを理解してうまく落とし所をみつけるスキルはもっと磨きたいと、何だか腹落ちしました。

Q2. 哲学対話は企業で成立するのか、成立するとしたらどのようにその文化をつくっていくのか

前日に、東京大学の梶谷先生の哲学対話のお話を聞いたこともあり、哲学対話についても聞いてみました。

哲学対話は、発散したあと、みんなが納得する部分をみつけて収束していく必要があります。知窓学舎では、授業中にそのような体験をさせてくださっているとのことでした。
その目指す先がすばらしく、授業中、子どもたちが誰にも否定されずに様々な意見を出し、十分に発散したあと、収束するしていく感覚を理解できるようになれば、社会に出ても他の人と協働をしていけるようになるはずという想いをもって授業をされているとのことでした。

一方、会社では、みんなが空気を読みまくって本意ではない方向に決まったり、上司の一声で決まってしまうことも多いです。また、対話のための時間を十分に取ることも難しいです。でも、私は、みんなが様々な視点で意見を言って発散させたあと、みんながそれなりに納得できる決定をできるような文化をつくりたいと考えています。そのためにはどうしたらよいか、質問をしました。

すぐには難しいとのことでしたが、人間が憶えていられるのは2週間くらいなので、2週間に1度、哲学対話をすれば、少しずつ発散→収束の筋力がついてくるとのことでした。2, 3人であれば30分を2週間に1回、8-10人であれば1時間を2週間に1回くらいとのことでしたので、早速やってみたいと思います。

Q3. Well-beingを目指す人たちとプーチンは地球上で共存できるのか

対談の中で、人間の60兆個の細胞は、他の細胞と協力しながら1人の人間の体を上手に動かしている、そして、人間たちも、周りを見ながら自分がどのように振る舞えばよいかを考え、社会をつくっているというお話がありました。私も、より多くの人がWell-beingに生きられる社会になるために寄与できるとよいと思って仕事をしています。

一方で、いつも、呑気にwell-beingと言っていて、アメリカの猛烈な資本者や、独裁者のプーチンと同じ地球上に生きていけるのか、やられてしまわないのかという妄想をいつも感じていました。そして、勢いで知の巨人がどのようにお考えか聞いてみました。

一言目は、

「大丈夫。ロシアは歴史的に革命の国だから。」

次に、

ロシアの妄想もあるけれど、もう一方の、子どもたちに周りと協働していくことを学ばせることで、少しだけwell-beingに近づいているという妄想を描いてやったらどうですか。」

とのことでした。

確かに、プーチン氏に対して私は何のアクションも出来ないけれど、うちの子どもや、子どもたちの友達には何かしらのアクションはできます。
できることをやっていくって大事だと改めて思いました。