【映画】『恋空』はコメンタリーを観て初めてコンプリートだと思った話
Rickyです。
週末は、ゆっくり春馬作品に浸る時間を作りたい、いや、作る!と心に決めています。なかなかそうはいかないのですが。。。笑
今週末は、『恋空』のコメンタリーを改めて見直してみました。
以前のnoteにも書きましたが、私はいわゆる「難病もの」が苦手です。しかも、亡くなる系は本当に無理で。
春馬君が亡くなる役だから、という事以前に、「難病で亡くなる」というキャラクターが出てくる作品が苦手なのです。しかも、それが若い人とかもう有り得ない。
だから、いつも、映画でもドラマでも、あらすじで難病で亡くなる人がいないか、確認してから観るか観ないか決めるのですが、なにを勘違いしたのか、この『恋空』だけは、うっかり観てしまった。ほんとに、うっかり。。。笑
だから、本編は一度しか観てません。
でも、コメンタリーは大好きで、もう何度もリピートしています。
なので、今回は『恋空本編』ではなく、『恋空コメンタリー』について、レビューしてみたいと思います。
『恋空コメンタリー』は、なんと、新垣結衣さんと、春馬君の2人がトークしています。
しかも、いくつかのシーンについて、メイキング映像と本編と両方観ながら、語っています。
で、当然の事ながら、2人のシーンが中心。
2人の良いシーンだけをダイジェストで見られる。
贅沢です☺️
2人の話ぶりから、どうやら、撮影から1年後くらいに録音されたもののようです。
じゃあ、一年ぶりに再開した同窓会みたいな雰囲気かと言うと、そうでもない。
みょーに親しげだったり、みょーによそよそしかったり、ファンとしては、2人の関係性をあれやこれや妄想したくなる雰囲気が漂いつつ、トークが進んでいきます。
もう、その雰囲気だけで癒されます。
悲しいシーンもトークでいくぶんか癒される。
ラブラブなシーンでは2人で照れまくり、悲しいシーンでは涙したり、もう見てられないとフェードアウトしたりする。
ものすごく多感な年頃の2人(ミカとヒロ)を、多感な2人(結衣ちゃんと春馬君)が観ている不思議な感じです。
終始、映画のイメージ通り、仲良さそうな2人ですが、随所にお互い役者としてリスペクトする発言が出てくるのが、すごいなと感心します。
例えば、ヒロが亡くなった後、ミカが橋から飛び降りて後を追おうとして思いとどまるシーン。
思いとどまったミカは、ただ無言で空を見上げて、涙を流すのですが、その間が結構長い。
その間、ずっと気持ちをキープして演技し続けている結衣ちゃん。
それを観た春馬君。
「すごいねー、これ。おれ、こういう鳥の声とか、虫の声がしてると集中できないんだよね」
と、完全に結衣ちゃんをリスペクト。
なんだか大人びてるなーと感じます。
まだ、高校出たばかりくらいの、普通の社会で言ったら、子供です。ペーペーです。
でも、当時から主役級で作品を引っ張るポジションにいる2人。
立場が人を作るのか、あどけない語り口とは裏腹に、会話の内容は一人前の大人で、いったいこの若さで、どれだけのものを背負ってるんだ、この子たちは!と驚かされます。
2人のステキな会話を、ここでネタバレするのは野暮というモノですが、最も印象に残った春馬君の発言をもうひとつだけ。
ヒロが病院で息を引き取るシーンで、最期の最期ヒロが涙を流しながら、息が止まる直前に、ふっと微笑むのですが、そのシーンを見た春馬君が、「あーちょっと笑ってるんだ」と、まるで他人事のように呟くのです。
自分がどんな風に演じたか、まるで記憶にないかのように。
いや、本当に記憶になかったのかも。
本編を観た時、私もこのシーンはとても印象的で、最後まで死にたくないと悔し涙を流しながらも、「ミカに出会えて幸せだったよ」と、最期の瞬間にはミカの愛に満たされて亡くなる、という表現として、ふっと微笑むのだと感じたのですが、まさかの、春馬君、わざとではなく無意識ですか?!
いったい何という役者さんなんでしょう!
春馬君、この時、まだ17歳。いやはや、おそるべし。
大ヒットした漫画が原作の本作品は、ネット上の評判はもう千差万別。
春馬君関連作品で、ここまで賛否が分かれているのはほかにないんじゃないでしょうか。
否定的な評価はだいたい2パターンあって、ひとつは原作に対する批判、もうひとつが映画監督さんの未熟さに端を発する批判かと思います。
一方で、キャスト陣についての批判はあまり見かけず、主演の新垣結衣さんと春馬君については、好意的な意見が多い。
主演の2人が、当時まだ10代。
役者としては、ふたりともまだまだ駆け出しだし、なにをやっても、フレッシュな2人。そして、作品としてなにか物足りないものがあるとしても、その批判が周りの作り手に向いているのは、当然かなと思います。
それほど熱演だし、全力を出し切ってるのが十分伝わってくるし、あとはなにがあろうと周りの問題よね、と。
原作の良し悪しについては、また別の機会にとっておくとして、映画版について敢えてひとつだけ苦言を呈するなら、髪型について。
まず、あのヒロの髪型は必要だったのか?と。
長髪で金髪で、風になびいてるようなセット。
いくら漫画が原作のフィクションとは言え、ちょっと現実味がなさすぎかなと。
昭和のヤンキーじゃあるまいし。
で、髪染めてミカの家に挨拶に行ったら、お父さんリーゼントて。。。(笑
ヒロのお父さんの方が、よほど真っ当な人に見えるし。
ついでに、ヒロのお母さんの髪型も、ちょっと、風呂上がりのおばちゃん風というのか、無駄に目がいってしまう悪目立ちが過ぎる気が。
というわけで、髪型だけでも、こんなにツッコミどころ満載の作品なので、評判が賛否両論になるわな、と。。。思うのでした。
そんなツッコミたくなる気持ちも、コメンタリーを見てるとどこかに浄化されます。
ほんとに、ピュアな2人が一生懸命に演じた作品なんだなと納得できるというか。
その意味でも、是非、コメンタリーとセットで観て欲しい作品です。