「見えないから席替えして」って言われたら
１ どんな席替えをしてる？
席替え、先生方はどのような方法で行われていますか？
くじ引き、お見合い方式、席替えソフト、先生が組む、自分たちで・・・。
いろんな方法はありますが、おそらくどのクラスでも、視力についての配慮はされていると思います。
２ 席替えでの配慮は？
私の担任しているクラスでも、視力に応じて、１列目の席、２列目までの席、３列目までの席と言った具合に、視力検査の結果と本人の申告により視力に配慮して席を決めています。
「席替えをして、後から目が見えませんと言っても席を変える事はできないから、事前に言ってね。もう大丈夫かな？」と何度も確認してから席替えを進めます。
と・こ・ろ・が、です。
明らかに視力がよいにも関わらず
「先生、やっぱりこの席だと黒板が見えません！」
と訴えてくる子がいます。隣の席や同じ班に仲の良い子がいなかった、苦手な子がいたということが見え見えです。
ここでこの意見を受け入れる事は学級経営上、そして、その子にとってもよろしくありません。
３ この席だと黒板が見えません！にどう指導する？
① 真正面から突っぱねてみる？
「さっき、先生は確認したよね？その時に言って来なかったので席替えはしません！」
と突っぱねることも一つの方法です。
ですが、その後、その子が家に帰り、
「僕は新しい席で黒板が見にくいって言っているのに、先生が席を変えてくれないんだ」
なんてお家の人に話したら・・・。はい、またいろいろな労力がかかってしまいます。（経験者💦）
そこで、こんなユーモアで返してみるのはどうでしょうか？
② ユーモアで返してみる
A：先生、僕この席だと黒板の字がよく見えません。
T：そうなの？A君の視力だと大丈夫だと思うんだけど・・・。もし見にくいなら、ちゃんと席替えの前に言わなきゃいけないよ。
よし、一度確認してみよう。今から先生が黒板に、いつもの授業の時の文字の大きさで書くから、声に出して読んでね。読めなかったら教えてね。
（A君は、いつもみんなのためにお手伝いをしてくれて本当に助かるなぁ。みんなのために進んで働けるA君て本当にかっこいいなぁといつも思っているよ。そうそう、この前は、他のクラスの先生に気持ちの良いあいさつをしていました。〇〇先生がほめていたよ・・・）
A：（A君はいつもみんなのためにお手伝いをしてくれて本当に助かるなぁ。みんなのために進んで働けるA君て本当にかっこいいなぁって声に出してなんて読めないよ〜〜〜(T . T)）せ、先生、もうやめて〜。
T：「やめて〜」って、A君読めてるやないか〜い（笑）
みんな：ニコニコ
A：テヘヘ
T：A君、目が慣れてきたみたいだね。大丈夫そう？
A：うん！
こんな風にユーモアをもって、普段から感じているその子のよい所を伝えながら声をかけていくと、嫌な雰囲気にもならず指導ができます。
先生もうやめて〜の時点で、A君も見えていることを認めているので、ここで、「ほらやっぱり見えてるんじゃないか！」なんて無理に追い込まず、「目が慣れてきたみたいだね」と助け舟を出す事も忘れずに。そうすることで、教室全体の雰囲気を悪くせずに指導することができます。
他に先生をネタとして使うパターンも考えられます。
③ 先生をネタとして使うパターン
A：先生、僕この席だと黒板の字がよく見えません。
T：そうなの？A君の視力だと大丈夫だと思うんだけど・・・。もし見にくいなら、ちゃんと席替えの前に言わなきゃいけないよ。
よし、一度確認してみよう。今から先生が黒板に、いつもの授業の時の文字の大きさで書くから、声に出して読んでね。読めなかったら教えてね。
（リッケン先生は、本当に面白くて優しくて、しかも、かっこよくて最高の担任の先生です。世界中の人に自慢したいくらいです。・・・）
A：「リッケン先生は本当に面白くて優しくて、しかも、かっこよくて最高の担任の先生です。世界中の人に自慢したいくらいです」って先生自分で言っちゃってるや〜ん。
T：ん？A君読めとるやないか〜い（笑）
みんな：ニコニコ
A：テヘヘ
T：A君、目が慣れてきたみたいだね。大丈夫そう？
A：うん！
こう言った文句をすぐに言ってくるような子は、ちょっとやんちゃな子が多いです。こんな風にユーモアをもって指導していくと、真正面から指導するよりもスッと心の中に言葉が響きます。
４ ぜひお試しを
もし、同じような場面に遭遇したら、試して見てください。 そして、どんな結果になったのか教えていただけるとうれしいです。
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