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チャイム着席できないクラスへの語り①よ~いドン!授業の開始にどこにいる?

下の娘の体調不良、自分の体調不良、学校訪問、上の娘の体調不良、職場の先生方の体調不良で補欠、成績処理となんだか最近バタバタしているリッケンです。ようやく週末でほっと一息です。溜まった仕事もがんばります!

魔の6月、6月危機が終わろうとしています。先生も子どもたちも打ち解けて、よい意味で4月5月の緊張感が薄れ、疲れと馴れ合いも生まれる6月。4月5月にできていたことができなくなってきたりもします。

気の緩みをさまざまなところで見られます。
例えば、授業の開始時。ある時こんなことがありました。

補欠で入った授業でのことです。

授業開始3分前から子どもたちに授業の準備をするように声をしますが、
子どもたちの動きは鈍い。
そしてついに、チャイムが。

多くの教室で見られる場面ではないでしょうか。

今日は、そんな時に子どもたちの心に火がつく語りについて書いていきます。


学校へ来るの何のため?

まずは大前提の学校へなんのために来るのか?を確認します。
チャイムがなってしまった後以下のように語ります。(「かしこく かっこよく」は渡辺道治先生の実践を参考にしています)

チャイムがなってあいさつで立っても、突っつきあったり、まだ折り紙をやっていたりする子も。

T:机の上が何もなくなった人から座りましょう!
今から大事な話をするよ。
みんな、学校へなんのために来るかわかる?

S:勉強〜

T:そうだね。学校訪問へは、お勉強をしてかしこくなるために来る。
でもかしこいだけじゃ足りないね。せっかくかしこくなったのに、自分はできるからって、周りの人をバカにしたりしたら、かしこいなんて言えない。

思い出してみて、昨日のパソコンの時間。わからなかったら、「周りの人に質問しよう!3人に質問してもわからなかったら先生を呼んでね」って言ったら、みんな自分たちで教え合うことができたでしょう。

S:うんうん

「お前こんなことも知らないのかよ!」ってバカにする人はいましたか?

S:いな〜い

T:そうでしょう。みんな一生懸命に教えてくれました。昨日はいっぱいかしこくなったし、かっこよくなったね。
先生たちは、学校でみんながかしこくかっこよくなるためのコツをいっぱい伝えます。だから一生懸命に受け取ってくださいね。

S:は〜い!

パソコンのエピソードのところは、ご自分のクラスのかしくかっこよくなった具体的な姿に置き換えて語ってください。

次は受け取るためのコツ、『話の聞き方あいうえお』です。


話の聞き方あいうえお


受け取るためのコツは、『話の聞き方あいうえお』です。では言ってみましょう。

T:あ、相手の目を見て

みんなで言ってみよう。さんはい!

S:相手の目を見て

T:い、いい姿勢で。さんはい!

S:いい姿勢で。


T:う、うなずきながら。さんはい!

S:うなずきながら

T:太郎くん、相手の目を見て、いい姿勢で、うなずきながら、3つとも全部できてますよ。すごい!って言ってたら、花子さんも、次郎くんも、あら、みんなできるようになっちゃったね。かしこく、かっこよくなってますよ。では後2つ。

T:え、笑顔で。さんはい!

S:笑顔で。

T:楓さんいい笑顔ですね。では、最後、これはなかなか難しい。でもとても大切です。いきますよ!

T:お、終わりまで聞く。さんはい!

S:終わりまで聞く。

話の聞き方がよくなってきましたね。『話の聞き方あいうえお』を意識すると、先生が伝える、『かしこく かっこよく』なるためのコツを受け取りやすくなります。ぜひ続けてくださいね。


心の準備のコツ

では、今から心の準備のコツを話します。

みんな、かけっこしたことはありますか?

かけっこには、スタートとゴールがあります。

学校では、チャイムと同時に学習が始まります。

かけっこで言ったらよ〜いドンです。

さあ、よ〜いドンのときみんなはどこにいましたか?

チャイムがなったとき、自分の席に座っていた人は、スタートラインに立っていた人。

お絵描きをしていた人、自由帳を書いていた人、友達とおしゃべりしていた人はスタートラインから随分と離れたところにいるということです。

さて、その状態からよ〜いドンで学習が始まります。よりかしこくかっこよくなるのは誰でしょう?

もうわかりますね。チャイムの時に着席していた人です。

今日は、あと1回チャンスがあります。5時間目です。「チャイムの時に席についている」を試してみてくださいね。

授業の準備をかけっこに例えることで、子どもたちにとって理解しやすくなります。

できていないことを叱る材料にするのではなく、励ます材料にしていきたいです。「今日は、あと○回チャンスがあるよ」とポジティブに声をかけていくことでより効果が高くなります。

次の時間の開始前にフィードバック

5時間目、なんと意識して座っている子が増えました。すかさずほめていくと、どんどんみんなが座っていきます。「かしこくかっこよくなっているよ!」とほめるとうれしそうに笑顔を返してくれました。初めのあいさつを終えると間髪入れずに授業に入っていくことができました。

鉄は熱いうちに打て

ですね。教師側も指導したことに対して、即時フィードバック。そして、それを忘れずに継続していくことが大切です。

教師側が、指導をやめてしまうと、子どもたちに対して「先生が声をかけている時だけがんばればいいんだ」という隠れたカリキュラムを教えることにつながります。気をつけたいですね。


まとめ

①学校へ来る目的の確認
 「かしこく かっこよく」
②受け取り上手になるために
 「話の聞き方あいうえお」
③スタートラインに立つためには
④即時フィードバック・継続的なフィードバック

以上の4つを意識して指導していくと、みんながスタートラインに立てるようになっていきます。

実は、席に座るだけでは、心の準備は十分とは言えません。みんながスタートラインに立てるようになってきたら、次の指導を入れます。「フライングのススメ」です。長くなりましたので「フライングのススメ」については、次回書きたいと思います。お楽しみに!


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