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ジェスチャーからダンスへ

ダンスを創ることは、実はとてもシンプルで、しかもエキサイティングなことです。
音楽がなくても、日常の身振り手振りを使って、創造力を膨らませれば、自分だけのオリジナルダンスを作ることができるのです。
仲間と作ればコミュニケーションツールにもなりますし、自分の志向を知るためのツールとしても有効です。

以下は、筆者が2022年6月13日に実施した「つくるダンスクラス」でのメニューです。
ストレッチなどを終えて動けるようになったら、まずは以下のメニューを試してみてください。
ここでは、ダンスパターンカードをもとに、動きを展開していきます。ダンスパターンカードってナニ?と思うかたが多いと思いますが筆者がライフワークとしてためているネタ帳だとおもってください。

タイトル / Title:
 アマゾンボックス / マトリョーシカ

人数 / Number of people:
 2人以上

広さ / Space size:
 その場で手足が自由に動かせる広さ。

初期値 / Initial value:
 円形に並ぶ。
 始まりと終わりを予め決めておくか、リーダーを決めて始まりと終わりをリーダーが指示する。

スクリプト / Script:
 プレゼントがアマゾンの箱であることを想像してください。
どのような箱ですか?
 1, 最近自宅に届いたアマゾンの箱を想像して、のふたを開けるマイムをする。
 2, 箱の中から別の形状の箱を取り出す。
 3, 取り出したその箱を隣の人に「どうぞ」というジェスチャーで渡す。
 4, 1に戻って繰り返す
リーダーが頃合いをみて、終了シグナルを出して終了

こつ / Work tips:
 -ダンボール箱にこだわらず思いつく箱を自由につくる。
 -同じ形状の箱を作らないようにきおつける。
 -サイズを小、中,大と変更して試す。

1, まずは普通のアマゾンボックス開封

まずは一般的な大きさ、25から50cm四方程度の箱から始めましした。過去に小学生共やったことがありいつも反応がいいです。

2, 小人になってアマゾンボックス開封

  1. 2~3周したら、自分が白雪姫の小人か不思議の国のアリスになったつもりで開封してみましょう。開封の履こは、だいた1.5~2m四方の冷蔵くらいの大きくさです。

  2. 箱梱包は段ボールにこだわらず開け方を徹底的挑戦して見ましょう。ビニール梱包はビニールの質感に注目してみましょう。パリパリのものもあるし、伸びるような質感のものもあります。お菓子の箱は色バリエーションがあるのでヒントに使うと良いです。今回パイの実を作って見ました。パイの実と言ったので次の人は六角柱に?!

  3. 「1,まずは普通の…」から連続で行い、前に創作した箱をアレンジしても良いし、新しく創作しても良い。

  4. 2~3周したら、感想を共有。

3. ダンスアレンジ

「2,小人になって…」で使用したボックスの中から1つ選び、ダンス風にアレンジしてみましょう。その際に動きの抽象化・シンプル化が必要で、ダンス未経験者には見本を示す必要がります。シンプルにしすぎるて、箱の質感がなくなってしまうと台無しになってしまうので、その人が注目した点は丁寧に表現しましょう。こんかいは演劇経験者2名、バレリーナ1名だったので、演劇経験にはデイテールにこだわり過ぎないように大きく動くことを伝え、バレリーナにはその逆のデイテールにを全身で考えるように伝えました。

ダンスアレンジは、単純化しすぎず、最初に思いついた時の視点を大切にしてください。

各自創作を進めていくと、床方向に留まりがちの人、天井方向に留まりがちの人、正面の意識が強い人など、同じ場所に留まりがちなひとが一定数います。発表と御互いの意見交換という促して、なぜ一定の留まりがちなのか考えさせてもらいました。

4. 箱の立場で踊る

  1. 「3,ダンスアレンジ…」で行った動きは、箱を開ける立場の動きなので、箱側の立場で行てみましょう。

  2. また、ボックスの形状も一定である必要はありません。その都度サイズも変わり、上下方向も自由に変えてもよしとします。

  • クラスで行った際に開けずらビニール梱包を「拒否・とまどい」として擬人化し表現した生徒がいました。情動表現についてみんなんで考えてみても面白そうです。

  • 長簿細いカレンダーのような包装物を、真っ直ぐではなく、Uの字に曲げて表現してた生徒がいました。このような大胆なアプローチも出てきました。

5, まとめ

  1. 感想共有しましょう。

  2. 参加者に余裕があれば、1人の参加者の動きを全員で試してみましょう。

  • 手話表現では、名詞や動詞に助詞にあたる表現を、顔や動きの勢いでつけ加えることで感情表現であったり疑問詞を表現します。しかし、多くのダンスでは顔の表情は最小限に抑えられ(これは楽しみとしてのダンスという立場では守らなくてもよい)、動きも大きくなりがちである。ワークショップが形式的だとなかなか個々人の表情が出てこない傾向があるのでいろいろな意味で力がぬけている方が取り組みやすいでしょう。

  • ジェスチャーやシュワシュワなどの象徴的な表現、言語を一色した表現は、主体となる人物を決めざる得ないのですが、ダンス表現では、行為を行う主体と行為対象が一体化していても表現が成り立ちます。観る側もそれらの境目は気にしなくても触覚的な感覚の連続として理解しているようです。この辺はもっと突っ込んでディスカッションしてもよさそうです。


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