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徳島の大塚美術館まで高速バスを乗り継いで観光してきた

徳島にある大塚美術館にずっと行ってみたい感情がずっとありました。
大塚美術館は西洋画を中心に陶板画と言われる、陶器の板に原画を再現した絵が原寸大で約1000点も飾られている、なんと世界初の陶板名画美術館となっています。
僕は美術に関する知識はミーハー程度ですが、教科書や本、テレビで見たことがある世界各地にある美術館に展示されている名画達のオイシイところどりしたようなこの美術館に憧れがありました。

しかし、美術館の場所は徳島県、鳴門のはじっこで淡路島とも近いの海沿いにあり、当然電車は近くに通っていません。
関西の主要駅から沢山直通バスが出ていますが、車を使わず(使えない)東京から行くとなると少し工夫しないとたどり着くことができません。

ようやく僕なりの最適解を見つけ出し、実行しました。

今回は大塚美術館と徳島観光の様子をお送りします、タイトルの通り高速バスを乗り継いで行ったので、快適性はあるとは言えない体力勝負の旅、なので参考になるかはわからないことだけは伝えておきますが、楽しかったことだけは確かなのでご覧ください。

まずは21:30に出発する東京駅→神戸三宮駅の夜行バスに乗ります。

夜行バスに乗ったのは大学生の時以来で当時はほぼ一睡もできず夜行バスは向ていないなと感じていました。
寝られなかった場合は、ウトウトしながら美術鑑賞をすることも覚悟していたので僕にとっては大きな賭けです。
しかし、そんな心配は杞憂で仕事終わりだったためか、リクライニング性能が時代の流れにより向上したためか、1時間おきに起きてしまうがほぼ寝ていられました。

夜行バスは時間通り朝7時に到着です、三宮から大塚国際美術館に行く高速バスが出ていて、まだ出発まで時間があったので着替えを済ませ、三宮駅にあるカフェでモーニングを食べました。


美術館に行くバスは朝8時発で、乗り継ぎに1時間ほどしか余裕がありません、夜行バスといえど交通状況によってはバスは時間通りに着かないこともありますので、真似をするときは自己責任でやってください。

三宮から美術館までは90分ほど、途中明石海峡大橋を渡り、淡路島も通りますが、道中の景色は絶景の一言。

深夜バスは移動中は夜間で、そもそもカーテンで閉め切られて外が見えなかったので解放感をより感じられ、ようやく旅行している気分になりました。

美術館の開館時間に合わせた9:30に到着、美術館の前には国旗があり、おそらく名画の原画が保管されているのだと思いますが国連本部に連れていかれた気分です。

入館すると長いエスカレーターで上に向かいます。
ここに到着するまで約12時間、いよいよ念願の美術館の観光がスタート

まず待ち受けていたのはイタリアローマにあるシスティーナ礼拝堂を模したシスティーナホールと呼ばれるホール全体が展示物となっているフロアがあり、奥にはミケランジェロの『最後の審判』の陶板が展示されています。

これは2階から撮影した

このホールで1つ美術館を建てられそうなくらい広く、ファーストインパクトとしては絶大です。
ここの絵だけは一日に何回もキュレーターが説明もしてくれるので、大きな絵のどこに注目したらいいのかも直に教えてくれます。

また、もう1つこれは名画ではないですがどうしても紹介しておきたかったのがシスティーナホールに飾られていたので紹介します。

米津玄師さんが書いた『Lemon』です、同名の曲のジャケットにもなっていてそれ自体を見たことはありましたが、それが米津さん自身が書いたものだとは知りませんでした。
その絵も陶板として飾られているので是非チェックして欲しいです。
個人的に最近『アンナチュラル』を一気見したのでうれしい出会い。

この美術館に飾られている作品は2種類あり、システィーナホールのような美術品がある場所そのものの再現や絵の世界観を表現した環境展示と呼ばれる展示と名画が陶板として飾られている陶板展示があります。
古代~中世~ルネサンス~バロック・近代と美術史における大きな歴史の流れを順路そのまま進めば辿れるようになっていて非常にシンプルで親切な設計となっています。
順路案内の導線が完璧で、博物館って回っていても時折、見逃してしまっていたり、次はどこへ行こうか迷うことがありますが、ここは足元に矢印があるので迷うことはありませんでしたし、作品を見逃すこともありません。

どの展示物も撮影OKですが美術品は生で見てこそ感動が生まれるということで今回はダイナミックな環境展示を中心にいくつか紹介していきます。

『エル・グレコの祭壇衝立復元』スペインの聖堂にあったもののナポレオンの侵略によって破壊されてしまった祭壇が復元されています。

続いてトルコ・カッパドキアにある聖テオドール大聖堂の岩窟レプリカです。

大聖堂のある建物の外観や扉は地味で観光客もかなり素通りしていた場所ですが、中に入ってみると見事な岩窟聖堂が待ち構えています。
絵も時の流れによって風化されていることまで再現されておりこの中にいると日本にいることもレプリカだということも忘れてしまうくらい神秘的な空気に包まれています。

外に展示してある『貝殻のヴィーナス』
外の白い壁面と青い空、そして植物が一体となってこの空間が1つの作品となっているような調和がとられています。

天気が良いこともあり素晴らしい写真が撮れました。

もう一つ外の展示で印象的なのはモネの『大睡蓮』を表現した壁画と庭園です。ここは一番の映えスポットとなっていて撮影している人が非常に多かったです。
また、併設されているレストランのテラス席からこの庭園を望むことができます。流石にこの日は猛暑日だったのでランチをしている人は誰もいませんでした。

ここからは海と淡路島と四国を結ぶ橋が見られます。

不気味な絵で有名な画家ゴヤのフロア、黒い家という名の環境展示で環境展示物は豪華絢爛・ロマンを感じるような雰囲気ですが絵の雰囲気に合わせた暗くて物々しい雰囲気がします。

こんな感じで大塚美術館の紹介は終了、割とあっさり紹介しているがここに5時間は滞在してしまっています。滞在は3時間くらいの予定だったので大幅に押しました。

僕がこの美術館で一番気に入ったところは絵の説明が面白いところです。
絵が描かれた経緯や時代背景、絵のどこの部分に注目すればいいか、また使われている絵画技術などわかりやすく簡潔に4行ほどで説明してくれています。音声ガイドも貸し出ししているが正直いらない程情報にあふれています、美術館を出たら本を1冊読んだような満足感と疲労感がありました。

ちなみに美術館内のレストランでランチを食べました。
休憩しなければ全部見ることはできません。

レストランで食べた海鮮丼です。

これで1500円は安いと思う、いや……安すぎる。
テーマパーク価格とクオリティだろうと恐る恐るな気持でありましたが、めちゃくちゃ美味しいし、魚市場にある食堂の海鮮丼と同じくらい新鮮。
徳島名産のすだちもついており刺身につけるとこれがまたうまい。

美術館から本日宿泊する徳島駅へと路線バスで向かいます。

徳島駅には徳島城跡と歴史博物館があり、そこも気になっていたので観光リストに入れていましたが、この歴史博物館は正直あんまり・・・

併設されている旧徳島城表御殿庭園は綺麗でした。

その後、徳島駅の近くにある喫茶店に寄ったがここが本当に良かったです。
『COFFEE SK』というお店で、僕がお邪魔した時はマスター以外誰もいませんでした。

東京ではお店に入ったら中にお客さんがいないという展開は1度もありませんが、地方のカフェに行くとたびたびこのシチュエーションに遭遇するので慣れたものです。


アイスコーヒーというメニューが「コールドコーヒー」と書いてあり、激渋い店であることが確定。

小腹がすいていたので何か追加で注文しようかなと思っていると、ハーフサイズのバームクーヘンを差し出してくれてうれしかったです。
店内は年季が入っていますがとても清潔感があって、食器棚に飾られているカップや調理道具がとてもおしゃれでした。
気兼ねなくくつろげるようにという計らいか、マスターは遠くで作業していて、いつまでもいたくなる雰囲気でした。

以上で今回は終了、次回は徳島市街観光の様子と翌日の香川旅行の様子をお伝えします。









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