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普通高校でいろいろな資格が取れる

オーストラリアでは工業高校や商業高校といった専門教育に特化した高校はありません。農業教育を行う高校がわずかにありますが、職業につながる専門的な教育は普通高校の中で行われています。一般にVET(Vocational Education and Training)と呼ばれる職業教育訓練が通常の高校で行われているのです。

オーストラリアでは大学や職業教育訓練機関、学校などで取得できる学位や資格を全国的に統合す枠組み(Australian Qualification Framework : AQF)ができていおり、一元的に管理されています。学位と資格は以下の10段階のレベルに分けられ各レベルの基準に適合すればどこで取得しても全国的に通用します。

Australian Qualification Frameworkの図↓

出所:file:///C:/Users/tomik/Downloads/aqf-2nd-edition-january-2013.pdf

各レベルの名称↓

文科省の資料より

レベルによっては高校生でも取得できるものがあり、高校では独自の職業教育のカリキュラムを実施したり、外部の職業教育訓練機関と連携して在学中に様々資格が取れるプログラムを実施しています。私が訪問した高校では以下の資格が取得できるプログラムが実施されていました。

ホスピタリティ(宿泊や飲食などの接客サービス)や観光、スポーツやフィットネス、ICTなどの資格は高校生に人気がありますが、中にはオーストラリアらしいと思えるものもあります。たとえば、野生動物保護や鉱山で働くための資格を取得するプログラム、航空業界と連携して小型航空機の免許が取れるプログラム(上記の学校でも実施されています)などはその例です。小型機の操縦は広大な農場には欠かせません。

写真は南オーストラリアの公立普通高校に併設された農場です。広大な農場に様々な作物が植えられ、牛や馬も飼われています。農業や牧畜の授業に使われます。関心のある生徒はだれでも授業を履修できますが、かなり専門的な教育が行われていました。

職業体験や見習い制度も広く実施されています。いずれにしても高校段階で社会に直結する様々な資格が取得できるのは素晴らしいことだと思います。


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