なんか変だよ、その「させていただく」(中学生の声)
*中学生のボクは架空の少年です。
芸能人がよく言うよね。「仲良くさせていただいております」とか「お付き合いさせていただいております」って。「結婚させていただくことになりました」なんていうのも聞いたことがある。
「させていただく」は「させてもらう」の謙譲語だって先生が言ってた。謙譲語というのは自分をへりくだって相手に敬意を払うために使うらしいけど、「仲良くさせてもらう」や「お付き合いさせてもらう」だって変じゃない? 「させてもらう」というのは相手に許可を取ってやることでしょ。自分が仲良くしたいから仲良くしているんだし、自分が付き合いたいから付き合っているんじゃないの? それとも相手や誰かほかの人にお願いして仲良くしてもらっているのかな。そんなの仲良しって言わないよね。結婚だって誰かにさせてもらうものなの?
ほかにも「させていただく」ってよく耳にするけど、ぼくにはなんかしっくりこない。もちろん「させていただく」って言うことがないわけじゃないけど、最近はやたらに使いすぎる気がする。「します」とか「しています」って言えば済むことをわざわざ「させていただく」って言う人が多いと思う。自分の意志が感じられないし、丁寧に言ってるつもりになってるだけのような気がする。
そのうち学校でも授業で指名されたときに「では答えさせていただきます」とか「意見を言わせていただきます」なんて言うヤツが出てくるかもしれない。先生も「授業を始めさせていただくぞ」なんて言ったりしてね。
「させていただく」ってよくわからない言葉だ。