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82 心の鬼を追い払う  

節分の日の学級通信です。

いつの間にか2月。もうすぐ立春。立春の前日は節分で、日本では昔から大きな声を張り上げて豆をまきながら鬼を追い払う習慣があります。みんなの家はどうですか?豆まきをしますか?地方によっては様々な言い方をするようですが、一般には「鬼は外!福は内!」と言いますよね。豆をまいて悪い鬼を追い出し、反対に幸せを招き入れよしょう。無病息災(病気やけがをせず無事でいること)を願う気持ちも込められているようです。

災いをもたらす鬼を小さな豆粒手で追い払うわけですが、そもそも鬼ってどんな姿をしているのでしょうね。昔から悪者の代名詞のように言われてきましたが(ちなみに良い鬼もいるのかな?)、実際に鬼を見た人はいません。角をはやして怖い顔をした姿が絵本などに描かれていますが、架空の存在であることはわかっています。

でも、私は鬼が本当にいるような気もしています。どこに?
人間の心の中にです。自分や他人の中にときおり顔を覗かせる「心の鬼」です。みんなは自分の中の鬼を感じたことはありませんか?人を傷つけることを言っている鬼、意地悪をしている鬼、わがままな鬼、悪口を言っている鬼、自分のことしか考えない身勝手な鬼、怠け者の鬼、他人ばかり責める鬼、嫉妬深い鬼… 数えきれないほどの鬼が住みついていて時折り存在をアピールしてきます。そんなときは自分が嫌になります。そして何とかしてその鬼を追い払おうとします。

そうした鬼は自分以外の人の中にも見ることがあります。優しいと思っていた人に突然意地悪されたり、信頼していた人に裏切られたり、身に覚えのないことを自分のせいにされたり、責任を負わされたりして悲しくなる時があります。逆に、鬼のように思われている人の中に天使のようなやさしさを見ることもあります。

鬼はだれの心の中にも住みついていて時と場合によって様々な現れ方をするように思います。節分の豆まきはこのように心の鬼を追い払うという意味もあるのかなと思ったりします。

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