神経が、がん拡大、転移の共犯者になるメカニズム
体内を枝分かれする交感神経は、ノルエピネフリンというホルモンを近くの組織に放出するノルエピネフリンががん細胞のレセプターに当たると、シグナル伝達経路が起動し、がん増殖を促す
神経から放出されるノルエピネフリンは、血管を構成する内皮細胞上の受容体を活性化する
このシグナルは新しい血管の形成を促し、成長中の腫瘍に必要な酸素を送り込むことができる
多くのがん細胞を含む体内の多くの細胞には、エピネフリンやノルエピネフリンが結合するβアドレナリン受容体がちりばめられている
そして、がん細胞上のこれらの受容体を活性化することはがん細胞の増殖へ
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βアドレナリン受容体を活性化する薬剤を投与することによって、マウスの卵巣腫瘍を大きく成長
βアドレナリン受容体をブロックすると、この増殖は阻止された
β遮断薬は乳癌の転移を減らし患者の乳癌死亡リスクを低減
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/search/cancer/news/201004/514689.html
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がんと神経が癒着する方法
血管に絡みついた神経は、腫瘍に酸素を供給するために血管を増やし、腫瘍の中に入り込む
交感神経からの信号がマクロファージを刺激し、近くの組織を破壊し、がん細胞の成長を促進する分子を分泌させ、血管を拡張させる
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最後に残されたβアドレナリン受容体の立体構造を解明
https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2021/7484/