
白黒の世界
最近は、白黒に魅力を感じている。しんとした、音も感じない雑念もない、白黒の世界。
絵も墨色だけとか、鉛筆だけの白黒に心惹かれる
白黒の世界。写真も白黒が味があると、進んで求める若者もいると聞く。
描いている時に、こんな言葉が浮かんできた。
色即是空(しきそくぜくう)
般若心経の中の言葉だ。
うーん、難しい。何となくわかるようで、わからない。一つずつ解いていけば
色…形ある物質や現象
即是…イコール
空…変化する実体がないもの
ということは、形ある物質や現象は、変化する実体がないものとイコールということになる。
じゃあ、私達は形ある物に囚われがちだが、それは変化するので、もはやないも同じということなのかな?今表れていることに囚われるなということかな?
まあ、そういうことにしておこう。
そんなこと考えながら無心に描いた。描いているだけで、瞑想している感じ。ちょっと続けてみようかな
学生時代は広隆寺を何度も訪れた。その時は何となく惹かれただけだが、今あらためて見ると、このほほ笑みには何とも言えない魅力を感じる
仏像は色があるが、時には色のない世界に、どっぷりはまっていたいと思い、鉛筆描きにしました。

いきせまし ほのかにてらす
みろくのひかり
広隆寺弥勒菩薩半跏思惟像(こうりゅうじみろくぼさつはんかしいぞう)
国宝第一号だそうです。口の端が僅かに上がって、色気ありますね。アルカイックスマイルといいます。
弥勒菩薩とは…遠い未来、慈しみにより生あるものすべてをすくうという菩薩。 釈迦(しゃか)入滅後56億7000万年の後、地上にくだり釈迦にかわって衆生を救済する。
前傾があまく、下手な絵でスミマセン。実物はもう少し前傾していて、顔もふっくらしています。半跏思惟像ファンの人には、なんだ、こりゃーと言われそう。