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三人の娘
1250字
私には娘が3人いるが、同じ親から生まれても皆性格が違う。
長女は楽しいことだけ追求したいタイプ
二女は正義感が強くてまっすぐなタイプ
三女は二人の間をとった穏やかで癒しのタイプ
この三人はとても仲良く、三人が仲良くしてくれることが、私にとって最大の喜びだった。
ところが、5年前に私が訳のわからない病気に取り憑かれてしまい、検査してもどこが悪いのかわからない。内科の先生はギブアップ状態だった。
様子を見た二女が普通の病気じゃない。心療内科に行こうと言い出し、二女の家の近くの心療内科で、自律神経失調症と診断された。
とにかく何をしても息苦しくなるのだ。海の中で溺れるよう、そして孤独感。でも、私はその診断を受け入れ難かった。わからない病気は全部自律神経失調症というんだなと思った。ところが、思わぬことに、その科にはとても良いお医者様がいらっしゃった。
このお医者様は薬の知識も高く、私の気持ちに寄り添い、この病気は、今まで真面目に生きてきて、あまり手を抜くことをしない上、大病に縁がない人がなりやすいんだよ。ゆっくり治していきましょう、と優しく手を差し延べてくださった。
仕事もニヶ月休んだ。心配した二女はうちの家に来て養生したらいいと言ってくれたので、一ヶ月ほど二女のお世話になったが内心、お婿さんに気を遣ってしんどかった。
二女よ、ごめん。
だが、この私の病気がきっかけで、姉妹三人が険悪な状態になったのだ。
その時、長女も悩みを抱えていて、母の世話を三人で分担しようと二女が言った時、私には出来ない、と手を引いたのだ。あとの二人はこの長女の態度が許せなかった。特に二女は一生懸命だったので、ショックだったのだろう。
交流を絶ってしまったのだ。
それが辛かった。私のせいで三人の絆を壊して欲しくなかったから。
このことがきっかけで、自分の病気だけでなく、新たな悩みを抱えてしまったのだった。
そして3年ほどかかって、自律神経失調症は治ったが、その後右肩に腫瘍が見つかり、手術することになった。この頃だった。三女の勧めで、noteを始めたのは。
幸か不幸か、退院した後、今度は長女が頑張って、買い物をしてくれたり私の世話をやいてくれたので、(右手動かせないので) 妹二人の気持ちもようやく溶けだして、交流が戻ったのだった。三年かかった。
何が良い結果を生むかわからない。人間万事塞翁が馬とはこういうことなのだ。
ふとサイドボードの上に飾ってある絵を見た。絵の好きな二女が20年ほど前に描いてくれた絵だ。よく観察してみると、皆それぞれの顔の下に花が描いてあった。それも花が違うのだ。長女はチューリップ、二女はあやめ、三女はガーベラ、私の下にはバラの花。私のイメージとは全然違うけど、このバラの花を見てなんだか元気を貰った。
二女に何故私は薔薇?と今さらながら聞くと、お母さんが薔薇描いてって言ったやん。
そうなのか?
なあんだ、私が要求したのか
せっかく娘の私へのイメージが薔薇?と喜んだのに…
まあ、そんなオチがあったけど、トップ絵はその時の絵です。似てませんけど…こんなにおでこ長くないし…もうちょっと狭くしてほしかったなあ(笑)
おでこと同じように、文が長くなってしまい、ごめんなさいm(_ _;)m