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日記 0721 熱を放出できる場所

5月に勤め始めた劇場で、『小鳥の学校』に現場スタッフとして関わっている。先日の祝日を含む3日間に『語りと歌』というプログラムがあった。そこでは、参加者の子どもたちは「語ること」と「歌うこと」のふたつのパフォーマンスを磨いていき、最終日には、それを歌う前にお客さんに向け語り、選んだ曲を歌う。ただシンプルに好きな歌を歌うというよりも、「届ける」「伝える」ということを重視していて、誰に向けた言葉・歌なのかということを子どもたちと演出家は確認をする。子どもたちの拙い語りの言葉に込められた感情が歌に乗ったときに、「それ」は宿る。この3日間の中で「それ」にやられて3,4回泣いた。泣き疲れてヘトヘトになった。

この事業は3日間で終わってしまったけれども、人の熱を見られる場所、そして熱を放出できる場所がもっとあっていいはず。歌い方や声の出し方のテクニックなんて、後からついてくるし、伝えたい熱量がある時に、それを出せるような機会をつくりたというわけ。だし正直に言うと、子どもたちの表現が開いていく瞬間を見て、自分もやりたくなった。歌うのも演じるのも。言いたいことを表現する媒体として、歌はきっと機能する。

もう一つは、普段とは違う一面を知るきっかけになるんじゃないかってこと。「こんな表情見せるんだ」とか「おや、こんなパンクなのがお好きなのね」とか、都会から地域に引っ越してきて数年経つけれども、地域に住むお互いの顔が分かってくると、相手との関係に変に配慮してしまい、「破る」ことよりも「安定」や「安心」であることを重視するようになってきたから。それはとても窮屈だし、危険なことだ。だから、ラップも緊縛も始めてみた、きっとどちらも地域の人からはギョッとされるんだろうけど、今人と話す時の自分の状態がつまんないなぁって感じがするから。「人からどう見られるか」って気にしてしまう体質はなかなか変えようにもないから、行動から変化を起こしてみて、結果を観察する、くらいの軽い気持ちで。

Spotifyやアプリで曲は流せるっぽく、携帯&マイクをBluetoothをスピーカーに繋げたら、なんちゃってなライブができそう。秋までに1度やりたいな。

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