会話だけの本にある表現もまた面白い

登場人物が出る小説において
外せないシステムがカギカッコです。


小説内の人物に喋らせる事で
テンポや展開をスピーディーにするわけですが、文芸としては手抜き手法と揶揄されるそうです。



なら逆にカギカッコのみで
構成する場合はどうでしょう?


途端に難しくなります。(笑)



でもそういうのは戯曲と呼ばれるものです。


読むというよりかは役者が演じるにあたって
必要とする本ですね。



有名なのはシェイクスピアかと。


何せ心理描写が書かれているわけではないので、どういう意味でこのセリフを言っているのか
想像するしかないわけです。



例えばカギカッコの中で
キャラクターのセリフが言い間違いをして
直す事があったなら何故言い直したのか
心理を考えないといけません。


何故なら言い間違いに
意味を出す表現だからです。



現実の日常生活で出てくる言葉なんて
間違う事なんてザラな事ですが。(笑)


しかし戯曲の場合、
セリフに現実味を持たせなければなりません。



心理描写が書かれていない分、明確に。




エンタメ小説は確かに
登場人物達の会話に任せきりな所もありますが、
一定の連続した会話には心理描写が描かれず、
読者に委ねる形になります。



これはまごうこと無き戯曲のソレです。


連続した会話センスが織り成す一つの
表現と言えるでしょう。



それがまた面白いですよね。



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