私は絆創膏であって傷を塞ぐ瘡蓋にはなれない
今まで近しい人が悲しんで傷ついた姿を見ると、何か私にできることはないかいつも考えていた
少しでも相手に楽しさや喜びを与えたいと今でも思っている
やっぱりどうしても、人の笑顔を見たくなるから
ただ、傷口を塞ぐことは私にはできないことがよく分かった
悲しみを感じてきた時間軸が共有できない場合によくそう思う
時間軸が違うということは
相手が悲しみを感じていたときに関わっていた人たちの中に私はいないということ
自分自身がいないからと言って嫉妬や悲しみは持っていない
私は 相手が悲しみに直面している時間軸を共有していないと、相手の悲しみを理解であったり分かち合うことはできないのではないかと考えている
もし近しい人で同じ時間を共有していたとしても、何かしら発信をしないと誰にも気づかれない
発信したくなくても意図せず漏れ出てしまって
それに気づいてしまうこともあるけれど
気づかれたくなかったのに気づいてごめんね、
見なかったことにするから
と普段通りに振る舞う
振る舞うのがつらくなったり
振る舞っているのが相手にバレてしまったりすることもある
悲しみにそっと寄り添うって
加減が分からなくてとても難しい
傷口を覆う絆創膏にはなれた
ただ覆うだけで治ったら捨てるものでしかない
そして、外部から傷を覆うことで見えなくし、治りを遅くする
傷口を取り込んで共に治していく瘡蓋にはなれない
囲って守ることしかできない
傷口を取り込んで痛みを共にして戦う強さを私には持ち合わせていないのだと
どうしようもないことではあるけれど、
少しくらい強さは欲しい