わしの日常(2022年3月)
3月〇日
毎年バレンタインデーとホワイトデーは自分で自分にお菓子を贈り合いっこしている。
バレンタインはチョコレートと相場は決まっているので簡単だけど、問題はホワイトデーだ。
どんなお菓子がいいのか。去年はビッグバッグのポテトチップスだったが、今年はダイエット中だそうで低カロリーなものがいいと言われた。(自問自答してるだけだけど)
低カロリーなお菓子ってそんな都合のいいこと言われても。ダイエット中なら食べなきゃいいのに・・
そこで思いついたのが「ミルクレープ」だ。これを手作りしよう。クレープ1枚なんて薄っぺらいからカロリーゼロだ。
そのペラペラのクレープに薄ーく塗ったクリームのカロリーも果てしなくゼロに近いはず。
仮にそれらを10枚重ねたところで、0×10=0だ。まさにダイエット食にぴったりだ。せっかくだからイチゴでも挟もう。せめてビタミンくらいは摂取しないと、何の栄養もないのでは作る甲斐がない。
熱したフライパンに油をひいて、ホットケーキミックスの生地を流す。
あっ、入れ過ぎた。これじゃクレープにしてはぶ厚すぎる。
まぁとりあえず焼くだけ焼いて・・勿体ないからバターとハチミツ塗って食べちゃえ。ああ美味しい、まるでホットケーキみたい!
3月〇日~△日
2月に続き今月も「旅ラン」を敢行する。
今回は山口県JR光駅から海沿いに行き、上関をグルっと経由して柳井で1泊。
翌日、岩国の錦帯橋をゴールとする全行程90㎞の旅である。
前回の旅で悩まされたリュックも改良した(生地を切り裂き、肩ベルトのワイヤーを引っこ抜いた)ため、以下の点を除いては快適な旅を満喫できた。
①スタートして10㎞ほど行ったところで、前方に僕と同じような小さなリュックを背負った一人の男性ランナーを発見。
同好の士だと思い、横に並んだ時に親しみを込めて「コンチワ」と声を掛けた。すると「ワッ!ビックリした!!」と10㎝ほど飛び上がり、恐怖に引きつった顔をされてしまった。それを見て、逆に僕の方が怖くなり慌ててダッシュして離れた。
②上関海峡の道の駅で昼ごはんを食べるつもりで朝からオニギリ一つで我慢して、ようやくたどり着いたら店の前に立札が。「本日の食事は終了しました」
③リュックの重量を少しでも軽くするため「ベビースターラーメン」「柿の種」「おにぎりせんべい」の各小袋を荷物リストから外したことを上記②の理由から、ずーっと後悔しながら走らなければならなかった。
③クマかイノシシが出てきそうな上関から柳井に向かう山道で、ヘビと見まがうばかりのミミズを多数目撃し、その度に「ヒェー」と声を上げる。
④地魚を扱っている魚屋さんの大将と目が合ったので、BSテレビ「魚が食べたい」のマネをして「おいしい魚が食べたくてここにやって来たんですけど」と言おうとしたが怒られそうでできなかった。
⑤疲れて海を眺めていたら「はしれど はしれどなおゴール近づかず ぢっと脚を見る」という歌が浮かんで泣きそうになった。
⑥ゴール前3㎞地点。今のペースだと1時間に1本しかない広島行きの高速バスにギリギリ間に合わない。こうなったら猛ダッシュするしかない。2日間を通じて最速のラップタイムを記録した。
⑦汗だくのランニングウェアのままだと異臭を発して他の乗客に迷惑になると思い、着替えを入れたリュックを背負ってきたのに、時間がなくてそのまま乗車。悔しいからバスを降りてアストラムラインに乗り換える際、ほんの数分乗るだけだが駅のトイレで着替えた。結局、洗濯物が増えただけ。
こうして振り返るとどれも些細な出来事ばかりですっかり旅に慣れてきたようだ。だんだん自信がついてきた。さて、次はどこに行こう?