見えないものが一番美しい
見えないものが一番美しいと思う。
なんでって欠落が想像で補われるから!
"ある"ものは良くも悪くもその状態でおしまいだから、それ以上の展望というものがない。でも、まだ分からないそれには可能性がある。期待というスパイスが不可視のそれをステキなものに変えてくれるのです。死んだ猫だって生を取り戻せるし。
インターネット上での恋愛とかもそう。顔が見えない全然知らない相手だからこそ文章上の好きなところだけちょっとずつ拾い集めて恋ができちゃう!見た目の第一印象が大切とはよく言いますが、そういうことを全部置いておいて関係性を持てるのは楽だし、そうじゃないとはわかってても勝手に自分の/相手の好む姿として脳内変換できる。稀有な一目惚れみたいなことを疑似体験してるかもしれない。
暗闇の中から聞こえてくる可愛らしい声の持ち主は聴く者にとって世界一の美少女で傾国の魔性でとってもステキな存在たりえると思う。
やっぱり見えないあの子ってサイコー!!大好き!
絵もラフとかが一番かわいい。描き途中のあの子が世界で一番かわいい!
木から何かを彫り出そうとする時、ノミを持つ手はまだ見ぬ完璧な完成形に触れているし、彫り出される最中のそれを見る人の頭の中には、どんなものが出来るのかと楽しいわくわくが渦巻いている。
でも、絵を描く者の端くれとしてやっぱりそのわくわくを凌駕するようなものが描きたいとも思う。
想像の中の美少女を私の目の前まで引き摺り出したい。たしかな形を捉えたい。私も見たことのないような想像を越えるような奇跡の産物を自分の手で作り出したい!もっと恋したい。全世界に恋させたい!私のかわいい人に!
今気付いたのだけど、見えない美しい人の欠点って共有出来ないことなのかも。各々の幻覚がある状態もそれはそれで私の理想と言えるけど、私の幻覚を投げつけたいかも。俺と幻覚バトルしようぜ!
未知の展望に打ち勝てるぐらい最強になれるようもっと頑張ろっかな!
それではまた〜