Jay@副業する心臓の医者

30代心臓専門医。医業もしっかりやりつつ、脱雇われを目指してnote開始。 元ハイパー…

Jay@副業する心臓の医者

30代心臓専門医。医業もしっかりやりつつ、脱雇われを目指してnote開始。 元ハイパー勤務医のため、有り余った体力を副業、柔術、育児に注ぎ込んでます。

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教育は静かに終わりを告げようとしている

最近話題のやりがい問題について、思うところがある。 猫山課長の裏note, 裏ラジオでも語られていた内容だ。 若手の方は絶対にこれらのコンテンツに触れた方が良い。 今の時代を勝ち抜くのに必要なエッセンスが凝縮されている。 僕は30代半ばで、猫山課長よりおそらく一世代若い。 僕らの世代はギリギリハードワークが許されたが、すぐ下の世代から働き方改革丸出しといった感じの世代である。 30半ばの「ようやく自立した若手」の立場から私見を述べたいと思う。 +++++++++

    • 「昔は怖かった上司」の発生メカニズム

      「あの先生、昔は怖かったんだよ。」 どの病院にもそう言われる医者がいる。 僕自身も医者になってから、多くの「昔怖かった先生」に遭遇してきた。 大抵は仕事がめちゃくちゃできる人で、その領域では名を馳せている人が多い。 怖い理由は「仕事に対して求めるものレベルが高い。」この一点に限る。 ところが、どういう訳か、ある一定以上の年齢や役職になると、大体が角が取れて優しくなる。 このメカニズムについて私見を述べさせていただく。 ++++++++++++++++ 新社会人

      • 高負荷トレーニングと可処分時間のジレンマ

        可処分時間をいかに作り出すか。 これは令和に生きる勤め人の一つの命題になっている。 ”副業を構築する時間”や”自分自身の価値を高める時間”を作り出すことはlayerを超えて、ステージを上げるために必須である。 働き方改革が施行された今、もはや可処分時間確保に対する言い訳は許されない。 ”時間の捻出”も能力の一つである、というコンセンサスが社会の上位層では常識になっている。 一方で、医者は可処分時間が極めて少ない。 多くの医者が可処分時間の確保に頭を悩ませている。

        • 「当たり前の権利」が奪っていくもの

          令和の子育てにおいてYouTubeは欠かせないものになっている。 巷でも、電車やカフェで小さな子供にスマホで動画を見せることで、なんとかやり過ごしている子連れの家族を見かけることも多い。 また、昨今は家電の進歩も目覚ましく、自宅リビングのテレビでも簡単にYouTubeを見ることができる。 2歳児を抱える我が家も、例に違わず、YouTubeにはお世話になりっぱなしだ。 洗い物で手が離せない時、自分の身支度をする時に、リモコンひとつで起動できるYouTubeが子供の相手を

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        • JIU-JITSU Traing records
          6本

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          医師免許早期換金メソッドの脆弱性について

          2年間の初期研修医を終え、そのまますぐに美容医療へ進むことを「直美(ちょくび)」というらしい。 確かに僕の研修医時代と比較すると直美を志望する研修医の先生は増えている。 理由は想像できる。 働き方改革を中心とした、医師の待遇悪化を憂慮しての動きだ。 そのほかにも後期研修を途中で中断し、バイト専門の医師になる者や、訪問診療、健診センターなどに転職する医師も増えている。 もちろん職業に貴賎はない。 どれも大切な仕事であり、需要があるから高い給料が支払われるのである。

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          透明化する格差の壁

          先日の「四谷ビジネス怪談」と称された身の毛のよだつような話を拝聴した。 可処分時間の融通が効くビジネスオーナーはセミナーや講義、会食に自由に時間を捻出でできる。 それらに参加することで、新たな事業へのヒントを得たり、人脈という強力な武器を築き上げている。 時間をコントロールできる人間は、成長の機会を能動的に獲得できるためさらに効率よく成長する。 非の打ち所がないほど合理的で、受け入れるにはあまりに残酷な”格差”の話だ。 そんな”格差”について、ふと職場で思い当たるこ

          ゆとり教育が教えてくれた不都合な真実

          「結果が出なくても、頑張ったことを認めてほしい。」 職場の若手からこういった意見がよく聞かれるそうだ。 僕がフォローしている界隈の人たちからは、この手の意見はボロクソに叩かれていたが、僕はこの発言をみて、ふと思い出したことがある。 ゆとり教育で導入された”絶対評価”というのものだ。 ++++++++++++++ ゆとり世代の定義は1987年〜2004年生まれ、すなわち20歳から37歳該当するらしい。 この定義で考えると、僕もしっかりゆとり世代に該当する。 円周率

          ゆとり教育が教えてくれた不都合な真実

          「チートが標準装備」の時代の幕開け

          「OJT教育という概念が終わったんだよ。」 凄まじいポストが目に飛び込んできた。 若者はこのツリー必読である。 あまりに不都合な真実だが、実にわかりやすくその解説がなされている。 引用ポストで何やら異を唱えている思慮浅い人たちもいるが、往々にして全く的を得ていない。 これは単なる事実である。 そこにどう解釈を加えていくかが大切なわけで、事実そのものに文句を言うのはお門違いである。 このポストに屁理屈をこねて物申している者の真意はズバリ、 「そんなの怖くて受け入

          「チートが標準装備」の時代の幕開け

          育休のススメ

          手術室から更衣室へと小走りで向かい、慌ただしくロッカーを開けiphoneを開く。 5通ばかりの新着メッセージが表示され、それが義母からの連絡であることを確認する。 祈りながらそっとメッセージを開くと「可愛い女の子生まれました」の一言が目に飛び込んできた。 安堵のあまりその場で崩れ落ちそうになる身体を何とか壁に寄り掛からせ、そのメッセージに添付された我が子の写真をじっくり眺める。 上司に一言「無事産まれたみたいです。」と伝え、手術室を出てから電話をかける。壮絶な出産を終えた

          "どこで働くか"より"誰と働くか"

          大学6年生の頃、ひと足先に研修医になった先輩に言われた言葉が心に残っている。 当時の僕は単純に「良い言葉だな。」と漠然と感じたことを今でも覚えている。 そしてその言葉に、今だからこそ、思うことがある。 ++++++++++++ 僕は、研修医〜若手の時代を、比較的有名な総合病院で過ごした。 それなりにネームバリューがあるため、応募者は多く、面接や試験でのselectionもあった。 忙しいが、幅広い症例を経験できる プレッシャーはあるが、若手にもチャンスが回ってき

          "どこで働くか"より"誰と働くか"

          【人生初】仕事を休んでリフレッシュした話

          最近、行き詰まっており色々なことがうまくいってない。 原因はわかっている。キャパオーバーだ。 まず、本業が忙しくなってきた。 通常業務に加え、少し色気を出して学術的な活動に色々手を出してしまったものだから、なかなか時間が取られている。 受けるべきか悩んでいる試験もあったりで、かなり気合が必要だ。 そして育児のこと。 子供が絶賛イヤイヤ期に突入し、家の中が終日非常に賑やかである。 自我が芽生えてきて大変素晴らしいことなのだが、かなり手を焼いてしまうことも事実である。

          【人生初】仕事を休んでリフレッシュした話

          「老害」という言葉の卑怯さについて

          最近、「挨拶しない自由問題」や、「新人電話取らない問題」など世代間の対立を浮き彫りにさせるようなコンテンツをよく見かける。 やはり働き方改革やライフワークバランスによる弊害が各所で見られ、社会全体のフラストレーションが溜まっているのだろう。 メディアがそれを正確に伝えようとしているかどうかは別として、素材として選ばれている時点で、「皆の関心ごと」であることは間違いない。 ++++++++++++ そんな世代間対立の象徴とも言える言葉に「老害」がある。 ひと昔までの「

          「老害」という言葉の卑怯さについて

          「好きなことを仕事に」だけでは不十分

          「好きなことを仕事に」 良い言葉だ。 若者の多くがそうありたいと願っている。 簡単なことではないが、目指す価値は十分にある。 現代はどの業界も人手不足だし、それが叶わなかった就職難の時代より随分マシになっている。 働き方も多様になっており、「好きなことを仕事に」は随分達成しやすくなった。 僕は今30半ばで、心臓の医者をやっている。 医者は元々目指していた職業だし、自分で好きな分野を選んで働いているわけだから、ある意味、「好きなことを仕事に」できている方だと思う。

          「好きなことを仕事に」だけでは不十分

          くだらない嘘で自分の価値を損なってはいけない

          研修医は2年間かけて、いろいろな診療科をローテートする。 大体が、1つの科に1−2ヶ月ほど在籍して、その科の基本的な診療や、救急対応、簡単な処置の方法などを学ぶ。 僕がたまに顔を出している外勤先の一つでは、循環器は必修の科目であるため研修医の全員が回ることになっている。 最近、循環器に回ってきた研修医はやたらと口を揃えて、 「将来は循環器考えてます!」「内科系に進む予定です!」 と言うらしい。 「おお、そうなんだ、いいね!ぜひ学んでいってね。」 となるのだが、ど

          くだらない嘘で自分の価値を損なってはいけない

          ポジショントークに思いを馳せる

          Xにイチロー選手の素晴らしい名言が流れてきた。 素直にとても良いメッセージと感じた。 ”イチロー選手でもそうなんだ”、という共感もあるし、そんな中でも結果を出してきた理由もよくわかるとても説得力のあるメッセージである。 一生懸命にメモを取る高呼球児の気持ちがよくわかる。 言っている内容は極めてシンプルで、大きな発想の転換というわけでもない。 ただ、イチロー選手という「努力を継続して積み上げ、最も成功したスポーツ選手の一人」の口から語られるこの言葉にパワーがあるのだ。

          ポジショントークに思いを馳せる

          おトイレできたら、シールぺったん

          現在、我が家の2歳児は脱オムツを図るべく、トイレトレーニングの真っ最中なのである。これがなかなかに難しい。 当の本人は生まれてからずっとオムツをつけている訳で、それを卒業する必要性がわからない。 知能や言語のレベルも当然まだまだ十分に発達していないため、説明してもよくわからない。 そんな中で、我々夫婦は先人たちのアドバイスを参考に、トイレにシールブックを置き という制度で、脱オムツを教育している。 比較的効果があり、現在では「オムツを卒業する必要性はよくわからないが、と

          おトイレできたら、シールぺったん