56 自分が菩薩になれば幸福感でいっぱいになる
われわれが、そのときそのときにできる仕事をすればいいんです。
そこには無量の喜びや充実があるのに。ふだん仕事しててもそんなに楽しいわけじゃないし、この「自我なく行動する」ところにのみ、幸福や楽しみがあるんです。
おいしいものを食べて楽しいとか、そんなのは本当は全然楽しくないんですけど。自我を捨てた瞬間に、人間というのはたちまちすごくなれるのですよ。信じられないほど尊くなるのですね。
そこで本当の菩薩というかね、その姿になるんです。自我を捨てた瞬間というのは、自分が菩薩になった瞬間で、そのときはなんでもでもできるんです。ほかにはないんです。
それだけじゃなくて、自分がすごく幸福感でいっぱいで喜びを感じている瞬間なんです。どうしてそんなチャンスを捨てるのか、と。もったいないのもいいところなんですよ。
『一瞬で心を磨くブッダの教え』第1章 私たちの悩みを解決する《自我》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【ブッダの歩き方 立松和平氏との共著 (2006年) p214】