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213 体には価値がない

 「肉体は何の価値もないのだ」とお釈迦様はおっしゃいます。

 肉体は、消費期限がとても短いものです。ですから、認識作用がなくなったら、すぐに捨てられてしまいます。体のために生きることは、最終的に何も得られない、損だけの生き方になります。しかし、世の中の生き方は、体のために生きることです。

 世の中の人々は、心のために生きる意志はないのです。それは、肉体が永遠不滅だと考えているからです。しかし、仏教でいう心が瞬間瞬間で変わる集合体だからこそ、心がすごく強い力だからこそ、心を育てなくてはいけないのです。

 ですから、どんなにこの体のためにビルをつくったり、いろいろなことをしたり、戦争までして生きていても、結局は何も得られません。肉体は捨てられるのです。

『一分で読むブッダの教え』第4章 命を理解し、老病死を恐れずに生きる《心と体》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【ブッダはなぜ心を重視するのか 心は「幸福」「不幸」のクリエイター (お釈さまが教えたこと 7, 2009年) p235】

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