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267 「ある」と認識する弊害

 人は「ある」と認識するだけで、「流れ」を認識しません。

 「花はある」と認識するのですが、「花はずっと変わり続けている」とは認識しないのです。川の場合は、「川がある」と平気で思いますね。

 しかし川は絶えず流れていきます。「これが川です」ということはないのです。

 だからだから川を見ても悟れるのです。水道の蛇口をひねっても、悟れるのです。どこを見ても、事実は、堂々と、じりじりとあるのです。

 それがなぜ見えないのか。理由は、人は「ものはある」と理解するからです。

『一分で読むブッダの教え』第5章 仏教が教える「生きること」の本質《無常》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版
【無常の見方 サンガ新社2023年) p53】

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