自動車評論家がいう理想の自家用車像 (1257文字)
私は現在自家用車を持っていませんが、かつてはトヨタカリーナ1600と三菱ランサー1600に乗っていました。
そのうち、パソコンを覚えなければ時代に取り残されてしまうと思い、ランサーを売ってそのカネでパソコンを買い、プログラミングの勉強を始めました。
そのころ、自動車評論家の故徳大寺有恒(とくだいじありつね)さんの『間違いだらけのクルマ選び』(かなり古い本だったと思います。)を、私も(自家用車がない状態ながら)友人から借りて読みました。
徳大寺さんは国産自動車を低く評価していたので、恐らく日本の各自動車メーカーは快く思わなかったでしょう。
徳大寺さんの評価の基準になっているのは欧州車が多くて「そんなに優れた欧州車なら日本でもっと売れてもいいのに。」と思いました。
私が名前を知っている欧州車といえば、ポルシェとかフェラーリそれにジャガーくらいでしたから、欧州の大衆車のことは「本に書いてあるんだからそうなんだろうなぁ。」くらいの認識で読み流していました。
私は以前、「新聞に書評が掲載されている本は読まないほうがいい。」と本で読んだことがあります。
その本ではその理由として「特定の思想的傾向やその書評を書く人の気取りがあって、大概面白くない。」とありました。
私もそう感じていたので、それ以来新聞の書評は読んだことがありません(今新聞そのものを読みません。)。
そうであれば、自動車評論家が評価する自家用車も似たようなことがあるのではないかと思います。
自動車メーカーに依頼されて提灯記事を書く場合もあるでしょうし、ライバルメーカーに依頼されて低い評価をする場合も考えられます。
日本に輸出を目論む海外のメーカーから依頼されて、日本の自家用車を悪く書く場合は高確率でありそうです。
かつてコカ・コーラが日本進出を図ったとき、①CMに加山雄三さんを起用したこと(ギャラは物凄く高額だったはずです。)。②日本全国の小売店にコカ・コーラの看板を設置したこと(費用はコカ・コーラ社持ちと聞きました。)。は、かなり有名な話で「アメリカの巨大資本の力」を語るときによく引き合いに出されていました。
炭酸飲料のメーカーがやるなら、自動車メーカーだってやりそうです。
「自動車評論家は自動車について矜持(「きょうじ」自分の能力を信じていたく誇り、自信、プライド。)があるから、公平な評価をしているにちがいない。」と思うのは、評論で収入を得てる人を高潔(「こうけつ」精神がけだかくいさぎよいこと。)に見すぎていると思います。
これは、政治評論家と呼ばれている人も同様で、政党から何らかの利益供与があると考える方が妥当だと思います。
コカ・コーラは日本で大変売れましたが、外国車はそれほど見掛けません。
たまにローバー・ミニやBMWを見掛けますが、国産車の方が圧倒的に多いです。
これは、徳大寺さんの自動車評は、日本の消費者の購買動向にあまり影響を与えなかったということでしょうか。
#徳大寺有恒 #間違いだらけのクルマ選び