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『刑事マードックの捜査ファイル シーズン1#5 揺らぐ信仰 Till Death Do Us Part』 (1067文字)

 カナダの大ヒットミステリドラマ『刑事マードックの捜査ファイル シーズン第5話 揺らぐ信仰 Till Death Do Us Part』です。

 原題の「Till Death Do Us Part」は「死が二人を分かつまで」という意味で、殺人が挙式直前に行われたことを暗示しています。
 邦題の「揺らぐ信仰」は、カトリックであるマードックが、「これが罪なのか? 殺人事件の捜査の過程でこのことに堪えられなくなって人が死んだが、主はこれをお望みなのか?」と悩む姿を指しています。

 今回の事件は、一つのことがカトリックでは罪だがプロレスタントでは罪ではない、という宗教上のジレンマ(dilemma 相反する二つの事の板ばさみになって、どちらかとも決めかねる状態。)が主題となっているので、私は他人の信仰は尊重すべきと考えているので、あまり深く触れたくありません(私自身は多くの日本人と同様に信仰が薄い方です。)。

 ですから、物語の枝葉のことについて書きます。

 マードックは挙式である教会の神父からの聴取内容を「COULDNT HEAR ARGUMENT?」(口論を聞き取れなかった?」とメモしました。
 毎回思いますが、なぜ大文字のブロック体を使うのでしょう。画面で見やすいからという演出なのでしょうか。
 ブラッケンリード警部は筆記体(しかも悪筆)です。

 被害者は新郎だったので、ショックを受けた新婦は安静にして眠れるようにヘロインが使用されていました。使用したのは看護師でも医師でもなさそうなんですが、当時はそれでもよかったのでしょうね。

 ドラマの最中にオスカー・ワイルドの名前がでました。
 このことは、この事件の背景情報になります。

 前述のマードックの信仰の揺らぎは、マードック刑事とジュリア・オグデン検視官との間での軽い論争がきっかけになっています。
 この段階のオグデン検視官は、マードックに恋心を持っていないのかなかなか強情です。もっとも信仰による見解の相違なら双方一歩も後に引かないというのは当然なのかも知れません。

 今回、マードック刑事は、ナイアガラフォールズ(ナイアガラの滝)に出張します。
 ナイアガラフォールズは、カナダ(オンタリオ州)とアメリカ(ニューヨーク州)の国境上にあります。 ちなみに、滝のある都市の名前は、アメリカ側もカナダ側も「ナイアガラフォールズ市」です。 

 ただ、ドラマではマードックが二等車で出張するシーンも、ナイアガラの滝を見るシーンもありません。

#Till Death Do Us Part #揺らぐ信仰

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