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記者会見、その新しい展開 (1808文字)
タレントの中居氏が犯したとされる性加害事件(以下「中居性加害事件」といいます。)について、2025年1月27日のフジテレビの記者会見(以下「27日記者会見」といいます。)は、10時間以上に及ぶ過酷なものだったそうです。
途中トイレ休憩が一度あっただけで、ひな壇にいたフジテレビジョンの経営陣のご老体らには辛い時間だったでしょう。
この記者会見は、その前(2025年17日)の港社長の制限の多い記者会見の失敗(港社長自身がそう言っています。)を踏まえたものだったので、27日記者会見は制限を大幅に緩和したそうです。
そのため、自己顕示欲を満足させようとする質問姿勢とか、不勉強に因る初歩的な質問とか、それより前に他の記者がした質問の繰り返しとか、聞いている方がうんざりするものが多かったようです。
メディアというかマスゴミさんたちは自由な記者会見を求めたと思いますが、その結果記者の質にかなりのバラつきがあること。
記者の演説の場みたいな質問にへきへきしながらも神妙な顔でひな壇に座っていなければならない経営陣への同情が少し湧いてきて、フジテレビへの風当たりが若干和らぎそうな感じがします。
今回のフジテレビに対する記者会見は、
① 当事者である中居氏(性的加害者)と局アナのXさん(性的被害者)との間に民法上の和解が成立しておりそこに守秘条項があるため(和解契約書が公開されていないためそもそもそういう条項があるかどうか分かりません。)、具体的内容も関連事項も答えることができなかったこと。フジテレビジョンは当該和解の当事者ではありませんが、フジテレビジョンが答えた内容から当事者に守秘義務条項違反の疑いが生じる可能性があるためあまり踏み込んだ内容について答えることを差し控えることが可能です。
② 局アナであるXさんの人権を守る必要があるので、①の守秘義務条項より広い範囲で答えることを差し控えることが可能です。
結局、この記者会見では中居性加害事件について、踏み込んだ内容を暴くことはできないであろうということは、記者会見の前から分かっていたことなので、記者はフジテレビの経営陣を怒らせたり疲れさせたりしてしきりに失言させようとしたと思いますが、失敗したようです。
この27日記者会見で、一応フジテレビジョンが中居性加害事件に組織的に関与していないという印象づけることに成功したといっていいと思います。
もともと中居性加害事件に関して、証拠のあることはものすごく少なくて、「フジテレビジョンを叩きたい。」と思っている人の多くが、ムードに乗っているというところがあるので(韓国びいきのところが嫌いという人の場合は別ですが。)、醒めるのも早いでしょう。
このテレビ放送局のハレンチ行為の疑いの焦点は少しずつTBSに移っているようですし、そのうち在京キー局全部に及びそうな勢いです。
TBS以上のテレビ局も、既にフジテレビの前例ができたので、経営陣が長時間で詰まらない記者会見に耐えることで、「ハレンチ行為に関してはその疑いをそらすことができるだろう。」と考えることでしょう。
フジテレビについては、中居性加害事件の他にも、「①議決権のある外国人株主の法的法的規制の違反。②外国人株主のフジ・メディアHDの大株主の米投資ファンド、ダルトン・インベストメンツからのフジテレビジョンがフジテレビジョンに批判的であること。③スポンサー離れによりフジテレビジョンの本来業務ができなくなること。」などという実務的な問題が残っており、フジテレビジョンという株式会社としてはよほど重要な問題だと思います。
上記の①は放送局業務ができなくなるおそれがあります。
②と③は、本年(2025年)6月が終わるまでに開催される株主総会で厳しい追求が予想されます。
もし、株主を満足させることができなければ、株主代表訴訟を提起されるでしょう。
なお、27日記者会見に日枝取締役が出席していないことを大事(おおごと)のようにいう人がいます。
しかし、27日記者会見に日枝さんが出席したら恐らく日枝さんに質問が集中し、高齢である日枝さんは激高して失言したり健康問題が生じる可能性がありますので、不要な混乱を避けるるために日枝さんを出席させないという判断はそれでよかったと思います。