英TVドラマ『プリズナー№6』を語る
『プリズナー№6』は、かなり古いドラマなので、私が観たのはおそらく再々放送以降でしょう。それでも、前衛的というか意表を突く設定で、しかも内容を理解することが困難な物語でした。
オープニング映像は毎回同じで、稲妻の鳴る空の下、主人公のパトリック・マクグーハンがロータス7(今は確かケータハム7というはずです。)を走らせます。その後、マクグーハンは、上司らしき人物に怒りをぶつけ、退職します。
そして、自宅らしい場所で旅行の準備をしている最中、ドアの鍵穴から入れられた白い大量の煙により意識を失います。
目を覚ますとマクグーハンは「村」(むら)と呼ばれる場所におり、ナンバー2(ツー)と自称する男から、「ナンバー6(シックス)」と呼ばれます。マクグーハンは叫びます。「番号なんかで呼ぶな。私は自由な人間だ。」と。
ナンバー2の目的は、ナンバー6の持つ情報を聞き出すことのようです。
ナンバー2は、いろいろなトリックや罠をしかけてナンバー6から情報を聞きだそうとします。ナンバー6はそれを逆手にとり「村」から脱出しようと試みたり、ナンバー2をその地位から追い落とそうとします。
そして、毎回ナンバー2の目論見は失敗し、翌週は別の人間がナンバー2としてやってきて、ナンバー6から情報を聞き出すべくトリックや罠をしかけます。
結局、いつも「村」はどこなのか、ナンバー2らはどこの組織の者なのか、「村」の住人はどういう素性なのか、分からないまま次の話(次の回)に入ります。
「村」には、誰も外に出さないように巨大な風船状の警備物がいたり、玩具のような自動車が走っていたり(後日『名車再生クラシック・ディーラーズ』で、この自動車がミニ・モークという名称だと知りました。。)、建物も村人の服装も、おとぎの国的です。
また、ナンバー2のいる司令室的な部屋の中の装置や人も、なんかおかしな作りです。
私は、このドラマの原作の『プリズナー』という本も読んだはずですが、物語の内容を分かったという記憶がありません。
そういえば、『宇宙戦艦ヤマト』でアナライザーが「番号なんかで呼ぶな。私は自由なユニットだ。」と言っていたシーンがありましたっけ。この台詞は、『プリズナー№6』へのオマージュ(献辞)なのだと解釈しています。
ところで、主人公のパトリック・マクグーハンですが、『刑事コロンボ』にも3回くらい出演していたように思います。
最初は、私立の陸軍学校の校長、次はCIAのスパイ(ドラマ内でCIAの大物は「今はオペレーターと呼んでおる。」と言っていましたっけ。)最後のドラマについては、詳細を覚えていませんが、ファックスで足が付いたんじゃなかったかと思います。
『プリズナー№6』の最終回では、「村」から無事脱出でき、自動車(バスだったかな。)でロンドンまで3人で帰ってきました。
結局、さっぽりわかりません。『プリズナー№6』。
以上