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情報の取捨選択 (1169文字)

 現代は情報過多の時代で、「欲しいのに情報を取得できない」という状態より「過剰な情報に溺れてしまう」状態の方が多いように思われます。

 ネットでいろいろな情報を取得でき、その情報の破片により新たな分野に興味を持ち知識の幅が広がるというがあります。問題はその知識の幅の広げ方なんですが、すべてをネットで済まそうというのは難しいと思います。
 私はネットで興味を持ちモチベーション(motivation 動機を与えること。動機づけ。誘因。)が高まったら、その分野の入門書というか簡単な本を1冊読み、その後さらにネットでその分野に関する動画等を見て知識やモチベーションを高め、レベルの高い本を読むというのが効率的だと思います。

 ネットの時代に本を買うというのは時代と真逆の行動に思えますが、ある分野の体系的理解のためにはどうしても書籍からの情報取得でないと全体像が頭に入らないように思います。

 世の中には局所的な知識を一般化し、その分野全部を知っているかのように錯覚している人が少なくありません。
 私の先輩や上司にもそういう人がたくさんいました。
 就職した当初は、とにかく仕事を進めることが先決なので、そのような先輩・上司(局所的な知識を持っている人たち)が重要な教え手にります。
 その結果、そういう教え手(局所的な知識を持っている先輩・上司)との人間関係を大切にしたいと考えるので(もし彼らに嫌われたら教えてくれなくなるかも知れません。)、誘われたら酒を飲みに行っていました。しかし、その時間は勉強していないわけですから、自宅に帰って勉強しているライバル達には完全に後れを取っているわけです。

 そのうち、「こんな連中(局所的知識しかない先輩・上司)に自分の時間を浪費している場合じゃない。」と考えるようになり、自分の行動様式を変えていきました。

 これらの経験から、体系的な理解というものの重要性を自覚し、それを取得するためにはどうすればいいのかと考え、行き着いたのは「最初は入門本から入り、ネットで補う。そして、専門書を読む。」というやり方です。

 現在ネットで話題になっている問題についても、まずやさしい本を読んで(読みながら)ネットの情報を参考にしています。

 東日本大震災での福島第一原発事故のときは、道端などで測定した放射線量ばかりを話題に上げ不安を煽るテレビ番組にげんなりしました。そういう番組って、放射線量と放射能の用語の使い分けもできてなくて、「観る価値がなかったなぁ。」と思いました。
 このことは地上波だけじゃなくネットでも多くて、「ああ、時間の無駄だった。」と思うことが少なくありません。
 そういう番組や動画って、長期的にみれば淘汰されていくのでしょうが、短期的には無駄以外の何物でもありません。



#情報取得 #入門書 #居所的知識
 

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