「スマドリ」と「カクヤス」 (2460文字)
最近、「スマドリ」と「カクヤス」という2組の4文字のカタカナ言葉が気になって仕方がありません。
スマドリはスマートドリンキングという意味で、アサヒビールが提唱する新しい飲み方だそうです。
これてって、かつて行われていた「酒の無理強い」に対する反省からできたものでしょうか。
それとも、酒を飲まない人にも需要を増やそうというビールメーカーの販売戦略なのでしょうか。
どう考えても後者だと思います。
スマドリの理念は、お酒が飲める人と飲めない人が一緒に飲みの場を共有し、飲み方の多様性を尊重し合える社会の実現を目指すことだそうですが、そもそも酒の飲めない人は飲み屋に行きたくないでしょうから、スマドリするなら自宅で一人でまたは飲めない友人同士で行うのではないかと思います。
また、以前から「WHO(後述)はタバコの次は酒を槍玉にあげて来るだろう。」と言われていたので、「とうとう来たか」という気もします。
WHOについては私は、「新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)」の件で信用に足る機関ではないと考えていますが、今の日本ではWHOの勧告は威力がありそうなので、また、根拠の薄弱な理屈で私たちの私生活に干渉されるのかも知れません。
世界保健機関 (World Health Organization: WHO) は、「全ての人々が可能な最高の健康水準に到達すること」を目的として設立された国連の専門機関です。 1948年4月7日の設立以来全世界の人々の健康を守るため、広範な活動を行っているそうです。(設立当時はともかく、今はこの活動内容を鵜呑みにはできません。)
私個人としては、国際的な医療・保健機関の必要性は認めますが、それはWHOや国連のようなものではなく、それらとは別個に、しかも賄賂が横行することなく、特定の国に利益を計ることのない状態が維持されるように参加国を吟味(「ぎんみ」物事を詳しく調べて選ぶこと。)して新しく作られるべきだと考えています。
私はかつて酒を飲んでいましたが、今は断酒しています。ただ、例外があって、高齢の叔母が一緒に飲むようせがむときは、断酒を中断して飲むことにしています。いつお迎えが来るかもしれない叔母に対して断酒を通すのは、意地を張りすぎだという気がするのです。
「カクヤス」は、酒類や飲料、食品、日用品などを販売するデリバリー企業です。飲食店や家庭向けに商品を販売しており、首都圏や大阪、九州を中心に事業を展開しています。
私は、テレビ番組の『晩酌放浪歌〜名曲とビールと〜』のテレビCMで知りました。
私は、ジョッキで出される生ビールはそれほど好きではありません。ビールサーバーの手入れが雑な店の生ビールは臭みがあるので、できれば瓶ビールをコップで飲むのが好きです。
でも、そういう飲み方をすると、部下や後輩が私のコップにビールをつごうとします。それでは部下や後輩の気が収まらないでしょう。
そこで、私は「宗教上の理由で、手酌で飲むことにしている。」と言うことにしています。
「何て言う宗教ですか?」と尋ねられたら「たくさん酒を飲む宗教。」と答えます。
これでだいたいみんなは、私の意図を察してくれるようです。
自宅ではアルミ缶のビールを飲んでいましたが、それは瓶ビールより後始末が簡単だからです。
できれば自宅でも瓶ビールを飲みたかったです。
ところで、(以前にも書いた気がしますが。)私は部下や後輩と居酒屋に行ったときは、携帯電話のタイマー機能を使って「1時間20分経過したら帰る。」と飲み終わるまでの時間を設定するようにしています。
携帯電話のタイマー機能は最大90分間までしかないので、2時間飲み放題というコースを選択しても、最大90分間で飲み会を終えます。
恐らく部下や後輩は上司や先輩と飲むのが楽しくないと思うので、時間を切るわけです。そして二次会には行きません。一次会で解散です。
この「時間を定める」というやり方は評判がいいようで、私と一緒に来る部下や後輩は意外に多数います。
時間が短い分、酔っ払う人が少ないというかいないので、飲めない人も違和感なくソフトドリンクを飲めるようです。
二次会に行かない分、私の出費は助かります(さすがに上司の私は多く払いますから。)。でも、その代わり多くの部下や後輩が付いて来るので、一次会の分だけでも痛い出費になります。
そのため、飲み会の回数は大幅に減少しています。
ところで、スマドリとカクヤスとはお互いに対立的です。
スマドリは、飲み屋で飲める人も飲めない人も楽しく過ごす概念です。
一方カクヤスは、自宅で瓶ビールを飲むという設定のCMから考えると飲める人を中心にしています。
しかし、スマドリが自宅での飲み会をも含む概念と考えれば、「両者はほぼ同じかな。」と思います。
要は誰と飲むのかってことが大切で、社長や重役が「今夜は無礼講で」なんて冒頭に挨拶する飲み会に参加したときの緊張と面白くなさはスマドリでも瓶ビールでも同じでしょう。
なお、これは私の感じでしかありませんが、今、低アルコールが好まれる時代になってきていると思います。
以前、9度のビールが販売されたことがありましたが、そのうちに見なくなりました。
一方、アサヒビールからはアルコール分3.5%の「アサヒスーパードライ ドライクリスタル」などが販売されるようになってきています。
私は、2パーセント以下のビールがあってもいいと思います。
断酒して以来ノンアルコールビールを飲むことがありますが、2パーセント以下のビールもあまり変わらない味なんだろうなぁと思います。
ノンアルコールビールを飲んだ後に、複雑な内容の本を読むことが可能ですから、2パーセント(それより低アルコールでもいいですが。)のビールを飲んだ後も、自動車の運転以外なら、ある程度のことをすることができるのではないかと思います。