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「シュメール人」と珍説・奇説 (1459文字)

 題名はたいそうですが、たいしたことは書けません。

 世界史の始めの方は、オリエント文明についてかかれていることが多いと思います。本によっては現代から書きはじめて時代を遡っていくという進め方のものがあろうかと思いますが、日本の場合大概は過去から未来へと進むことが多いと思います。

 そうなると、文字の有無で大きく分類して、文字のなかった時代を先史時代としちょっとだけ書かれ、文字ができてからを歴史として大量に書かれています。

 そうなると、まぁ古代オリエントから始まるような書き方になるのが一般的かと思います。
 オリエントって、現在の地図なら(東から)イラン、イラク、シリアを中心にして来たはカスピ海や黒海の北部、南はアラビア半島全域やアフリカ大陸北東部の一部、東は中央アジアやインド半島の西部、西はバルカン半島くらいまでになります。
 オリエントの文明といえば、メソポタミア文明とエジプト文明ということになります(現代では、あまり四大文明(メソポタミア文明、エジプト文明、インダス文明、黄河文明)とい括り方はしないようです。)。
 そのメソポタミア文明は、文明のはじまりという扱いをされています。
 それは、くさび形文字を使うシュメール人の文明があったからです。くさび形文字が残されていたので、シュメール人の生活が文明として後世から評価されているわけです。
 そのシュメール人ですが、たまに「シュメール人は実は日本人だった。」というような話をする動画を見かけます。
 このような大昔のことについて新説を作り出す人は少なくありません。
 日本における稲作も、朝鮮半島経由で伝来したのか、中国南部から伝来したのか、日本で稲作が独自に始まったものなのか、いろいろな説を論じる動画がありますが、素人である私にはどれかを選択することはできません。なんだかんだといながらも、多様な学説の中の通説と言われるものが「おそらくそうなんだろう。」とまずは思います。信じるわけではありませんが、取り合えずそこで一旦その問題には句切をつけます。

 シュメール人についても同様で、「シュメール人日本人同一説」というべき説も、「そういう説もあるのね。」程度には認識しますが、それ以上どう思うかといういうと、「別に。」と言うしかありません。

 この認識の仕方は、「宇宙人は既に地球に来ていて、当時のアメリカとソ連でその事実を秘密にする合意をしているのだ。」という説と同じような扱いです。

 何十年か前ですが、ナスカ高原の地上絵を「宇宙船の操縦士に着陸地点を示す図形」という説を唱えていた人が外国にいましたし、日本でも一部の人はそれを支持していたようです。でも、今はどれくらいの人がその説を信じているのでしょう。

 以前も別の投稿に書きましたが、人類の性質として「安全な環境での危険を好む。」という説があります。この説は「おそらく本当らしい。」という気持ちで認識しています。
 怪談、恐怖体験、都市伝説などの存在とそれらを好む人間の内面的傾向はその説で一応の説明が付くように思います。

 シュメール人についてもほどよく謎の部分があるので、様々な珍説や奇説が成り立ちうるのでしょうが、私たちはそのごく一部しか触れることがないだけなのでしょう。
 シュメール人を含めた様々な珍説や奇説も、たまに証拠(遺跡や遺物)で裏付けられることがありますから、「説」としては尊重しますが「その説が正しい」とまでは思いません。少なくても今の段階では。

#創作大賞2024 #エッセイ部門 #シュメール人

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