起こるのか? 中東戦争、第三次世界大戦 (1658文字)
イランがイスラエルにミサイル攻撃したり、ウクライナとロシアとの戦争が長期化していたりしていて、「中東戦争勃発か?」とか「第三次世界大戦へ発展の恐れ」などというYouTube動画を見ることがあります。
中東戦争は、第三次世界大戦より起こりやすいとは思いますが、実際はどうなんでしょう。
判断材料が少なくて十分な予想ができません。
そもそも現在、私たちは情報化社会にいるはずなんですが、テレビ報道や新聞報道は信用できないし、ネットにアップされていることは玉石混交ですから、何を信じていいのか分かりません。
書籍に書かれていることなら、一応信用できるかなとは思います。
それは「おかしなことを書いてそれがばれたら、以後出版による収入が激減するだろうというリスクがある。そんなリスクを犯しておかしなことを書くヤツはいないだろう。」と思うからです。人間の損得勘定を基礎にした一種の見込です。
でも、著者が「この1冊だけ売れればいいや。」と思っていたり、特定の思想に熱狂している人だったら、リスクなんて気にしないでおかしなことを書くかも知れません。
そう考えると、現状では断片的な公開情報から全体を推論していく外なさそうです。
戦争が領土の奪い合いだと考えるなら、イランとイスラエルとの間に戦争が起こること(中東戦争が起こること)、は考えにくいように思います。
過去にあった、第1次から第4次中東戦争と、今回のイランからイスラエルへのミサイル攻撃とは事情が異なるのではないかと思われます。
イランにとってイスラエルは、「憎きアメリカと繋がっているからイスラエルを敵認定する。」といったことが基礎にあると思うので、そのことが戦争にまで発展させないのではないかと思います。
イランには民主的方法で選出された大統領の上に、民主的手続きとは関係なく存在する宗教指導者がいて、その宗教指導者には革命防衛隊が付いているので、イランが民主主義国家の論理で行動するかどうか分からないのですが、それでも非合理的行動をとることはまずないだろうと思います。
これは、ハマス、ヒズボラ、フウシ派との関係があっても大局では変わらないだろうと思います。
局所的な細かな戦闘が起こることはあると思いますが、それが戦争に発展することにはならないものと思います。
次に第三次世界大戦の可能性ですが、これも起きないだろうと思います。
過去の二度の世界大戦では、複数の国のグループ同士の利害が衝突する大きな問題があり、「あと何かちょっとしたきっかけでぶつかり合うぞ」という状態があって世界大戦(第一次世界大戦はヨーロッパ大戦の様相でしたが。)になりました。
現在、多少の経済問題や領土問題はあると思いますが、それが戦争に発展するほど深刻なものとは思えません。
「戦争は……ある種の紛争を解決するために人間が行う巨大な努力だ」と、スペインのオルテガが言っていたと記憶しています。
戦争と努力という言葉は結び付かないような気がしますが、戦争には巨大な人的エネルギーが必要だという意味に理解しています。
このオルテガの言葉を解釈すると、「戦争には、①まず当事国にとって妥協できない深刻な紛争がなければならない。②その紛争は必ず解決されなければならない性質を持っている。③その紛争解決のためには既に万策が尽きている。④その結果、戦争しか残された手段がなくなっている。」
ということになると思います。
私も戦争は、一部の人間の熱狂や狂信によって引き起こされるのではなく、理性的で論理的な人間が冷静に起こすものだと考えます。
そう考えるので、今のところ中東戦争も第三次世界大戦も起こらないだろうと考えています。
でも、私が得ている情報は限定的か偏向されているでしょうし、分量もごく少ないので、私の結論の精度は決して高くないだろうと自覚しています。
それでも、戦争がないことを前提に人生設計していくほかはありません。