カーモデルのシームの表現 (682文字)
自動車の、ドアと車体とのシーム(seam 継ぎ目。合わせ目)、ボンネットと車体とのシーム、トランクと車体とのシームには黒っぽい線があります。
だから、クルマのプラモデルを作るときには、最後の方の作業としてそれらの継ぎ目に黒っぽい塗料で塗装する(「墨入れ」と言います。)人がいます(私は作業を簡略して3Bなどの濃い芯の鉛筆を使います。)。
模型雑誌でカーモデルの墨入れを初めて見たときは衝撃でした。
それまでカーモデルといえばレーシングカーのプラモデルしか目に入っていなかったのに、シームの墨入れがされた乗用車のプラモデルの完成品を見て以来考えが変わりました。
「でも。」と、最近思うのですが、シームへの墨入れって何色がいいのでしょうか。
私は鉛筆を使うので、薄い黒色になりますが(色鉛筆はあまり馴染まないようです。)、街を走るクルマや駐車中のクルマのシームを観察すると、車体色や日差しの強さによってシームの色調って変化しているように見えます。
車体色が黒いとシームは車体色より多少明るい黒のように見えることがありますし、車体色が白いとシームは黒っぽく見えます。おそらく、周囲の色との対比によるものでしょう。
それでも、それも見る角度や光の加減でいろいろ変わってきます。
これらを総合して考えると、シームを塗装ではない別の方法で表現するべきではないかと思うようになりました。
私は、今まで労力の省力化のために鉛筆を使っていましたが、プラモデル用塗料とは素材が異なる鉛筆の芯を利用するというのは案外シームのリアルな表現に向いているのかもしれません。
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