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保守、リベラル、グローバリズム、反グローバリズム (2104文字)

 以下に書くことは、YouTube動画から得た知識により、自分の頭の中で考えたことなので客観的な証拠があるわけではありません。

 トランプ大統領候補の二度にわたる狙撃未遂事件のニュースを見ていて、「共和党ってあんまりトランプのための活動をしていないんじゃないかな。」と考えました。
 一方民主党は、パメラ・ハリス大統領候補のためにいろいろ活動しているように見えます。
 民主党は大口の寄付者がいるので、一般の支持者の分と合わせて多くの寄付金を持っています。その額は共和党よりかなり多いといいます。
 しかし、資金力の差だけが問題なんだとは思えません。

 そんな疑問をぼんやり思っていたところ、「現代のアメリカ選挙は、保守の共和党とリベラルの民主党との戦いであることとは別に、グローバリズムと反グローバリズムとの戦いでもある。」という発言が耳に入りました。
 なお、グローバリズム( globalism)とは、地球全体を一つの共同体と見なして、世界の一体化(グローバリゼーション)を進める思想。字義通り訳すと全球主義となりますが、通例では、多国籍企業が国境を越えて地球規模で経済活動を展開する行為や、自由貿易および市場主義経済を全地球上に拡大させる思想などを表しています。
 ここでは、グローバリズムを「地球全体を一つの共同体とみなす」という意味で使用します。

 で、「グローバリズムと反グローバリズムとの戦いでもある。」という認識を正しいと考えると、共和党があまりトランプのために活動していないようにみえることが納得できました。トランプは反グローバリストですからね。共和党やその支持者の中のグローバリストは、トランプのことを嫌うでしょう。
 民主党やその支持者の中のグローバリストは、共和党にいるトランプを嫌うでしょうし、民主党やその支持者の中のグローバリストは、反グローバリストであるトランプを嫌うでしょう。
 ということは、トランプを指示する人は、共和党やその支持者の中の反グローバリストと無党派の中の反グローバリストということになります。

 そして、ラストベルト(アメリカ合衆国の中西部地域と大西洋岸中部地域の一部に渡る、脱工業化が進んでいる地帯を表現する呼称です。 「rust」は「錆」という意味で、使われなくなった工場や機械を表現しています。)にいる有権者は、自分たちが取り残されている(共和党も民主党も自分たちを救済すべきアメリカ人として認識してくれない。)という不満を持っており、不法移民の存在にも快く思っていません(というか嫌っているでしょう。)。彼らは無党派として投票行動することになります。

 こういう状況下で、反グローバリストであるトランプが現れたので、所謂「隠れトランプ」としてトランプに投票したのだろうと思います。私は、「隠れトランプ」と言われる有権者の相当数はラスト・ベルトの無党派と呼ばれる有権者だろうと思っています。

 ちなみに、アメリカでも日本でもメディアは、比較的リベラルびいきであり、グローバリズム寄りの考えの人が多いようですから、そもそも反共和党から出馬している反グローバリストであるトランプを嫌うという報道姿勢になっているのだろうと思います。先日の大統領候補者公開討論会でのABCニュースの司会者の討論の不公平な進め方(民主党のハリス候補に著しく有利な取り扱いでした。)もそういうことで理解できます。

 アメリカには日本の放送法のような法律はすでに廃止されているそうなので、ABCニュースの司会者の討論の進め方は法律違反ではありませんが、「報道機関は、客観情報を国民に提供し、その知識を得て有権者は正しいと信ずる投票行動をする。」というシステムが正しく稼動してこそ民主主義が維持されるわけですから、上記のABCニュースのやり方は報道機関としてその資格が問われなければなりません。

 また、アメリカのある州の地方検事がトランプを起訴し、裁判所が異例な訴訟指揮をして、陪審員による有罪判決が出されています。
 その訴訟の内容も詳しくは知りませんし、当該州法も知りませんから、その刑事告訴や裁判官の訴訟指揮に関して違法性があるかどうかをうかつに論ずることはできません。
 しかし、アメリカの反トランプを公言している法律学者が、「この裁判は違法だし、検察官も適格ではない。」と言っており、連邦裁判所では違う判決内容になるだろうと言っているそうですから、この裁判過程や有罪判決には法的に問題点があるようです。
 なお、この有罪判決はまだ確定していないので、トランプ氏については無罪が推定されます。

 テレビのコメンテーターなどは、「アメリカの裁判で有罪判決が出た。」というとその報道を鵜呑みにして「裁判で有罪になったんだから、犯罪事実があったんだ。そうに違いないちがいない。」という思い込みで論評しているのでしょうが、そういう態度は冤罪を生み出す土壌になります。コメンテーターらはそう感じてはいないでしょうが。

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