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ピン芸人ルシファー吉岡が講師だったら、多分受講生はみな集中するだろう。 (1067文字)

 ルシファー吉岡さんは、R1グランプリの常連でとても面白いネタをやるピン芸人さんですが知名度は今ひとつです。

 先日YouTubeを流し見してたら、「ラフ×ラフ」といアイドルグループのリーダーでお笑い指向の強い齋藤有沙さんの作ったネタにアドバイスするという動画を見ました。
 思い出してみると、松竹芸能の養成所の学生にネタの作り方を講義し、その後その学生のネタを見てアドバイスするという動画も見た記憶があります。

 両方の動画を見て感じたことは次のとおりです。
(1) ルシファーさんの話すことは、平易な言葉を使っており理路整然としていて理解しやすい。
(2) 生徒というか助言を受ける者のことをくささない。その生徒のネタのいい点を強く褒めることで、それ以外の部分には改善の余地があることを悟らせるというやり方のようでした。
(3) 可能であれば、ネタの改善例を上げる。「・・・とする方法もある。」というような感じです。
(4) 言葉が丁寧です。YouTube動画を撮影しているということがあるのかも知れませんが、生徒の対する言葉遣いが丁寧で、「先輩が下っ端に教えてやる。」というような姿勢は微塵(みじん)も感じられませんでした。

 上記4点の中で特に(2)が重要だと思っています。
 もとプロ野球選手がメジャーリーグに行ったときのコーチの指導方針について、「彼らは選手の内在的動機付けを重視する。」と言っていました。
 私も講師経験があるので感じますが、人は自分から「やりたい。」とか「知りたい。」と思わないと真剣に助言を聞きませんし、努力もしません。講師がどんなに丁寧に教えても、内在的に動機を持たない者(そういう者が大部分です。)はそれを消化できていないようです。これは、試験の結果をみると分かります。論文試験の採点をしていて、途中までしか書けていない生徒ほ方が、最後まで書いている生徒より高得点なことがよくあります。
 小論文としては途中でも、必要な論点には全部触れてあり、本筋から逸脱しない論評も加えてあるものが意外にあります。

 講師が高圧的だったり、「まずは生徒を叩きのめしてその鼻を折ってやる。」というようなことをやったら、生徒の内発性はすぐに消えてしまうでしょう。
 若い成長の目を育てようとするという意味で、ルシファーさんの教える姿勢は、おおくの講師(先生)に見てほしいと思いました。

 なお、ルシファーさんのネタはYouTubeで見ることができますが圧倒的に下ネタが多いので、そっちの方が弱い方は構えて見るようにお願いします。

#ルシファー吉岡 #内発的動機付け

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