地方警察ものというミステリドラマの分類 (828文字)
イギリスのミステリーテレビドラマ『ヴェラ〜信念の女警部〜』が好きで毎回観るようにしています。
このドラマは、架空の町ノーサンバーランドを舞台にしています。舞台がロンドンでないので高層ビルも出てこないし、地下鉄も出てきません。
題名として「女警部」とあるので「警部」でいいのではないかと思いますし「信念」という熱いキャラクターといより「怜悧」という冷たいキャラクターに近いとも思います。
それはそれとして、このような地方警察を舞台にしたミステリドラマで思い出すのは「警部ダン・オーガスト」です。
まだ若い頃のビート・レイノルズが主演していました。舞台は、たしか架空の地方都市だったはずです。
こっちの方の警部は、バート・レイノルズが毎回身体を張ったスタントで犯人逮捕に活躍しました。
レイノルズが走ってきて自動車の屋根を飛び越える(飛び越えるときの姿はスーパーマンの飛行姿勢です。)シーンが大好きでよく真似しては頭から地面に落ちていました。「犯人役の人が受け止めてくれないと危ないなぁ。」と思いました。
俳優ジャック・パランスが主演した『刑事ブロンク』も架空の地方都市を舞台にしていました。
こっちのドラマは、映画『シエーン』の悪役とは打って変わって良い役です。パランスは、いい意味で顔に凄みがあるので車いすの娘との対話姿がいい情感を生み出していました。
地方都市を舞台とする警察ものは、なんか落ち着きます。ニューヨークやロンドンを舞台とするのとは違い、住民が素直に聞き込みに応じるし、不在ということがほとんどありません。また、犯行動機はこじんまりとしていて理解しやすいし、政治的な圧力とか署内の汚職といった鬱陶しい障害が少なくて犯人逮捕に集中して観ることができます。
日本にも地方都市を舞台にした刑事ものがありますが、私個人は「日本の警察ものは、大都市を舞台にした方が、セカセカ感がでていい味がでる。」と思います。