イーロン・マスクがAfDを支持 (1496文字)
イーロン・マスクが、AfDへの支持を表明したというYouTube動画を見ました。
AfD(ドイツ語で Alternative für Deutschland アーエフデー「ドイツのための選択肢」)は、「ドイツの右派ポピュリスト政党。欧州(EU)懐疑主義で、ドイツへの移民に反対している。右派・極右政党と形容され、欧州政党の中でも極右の一部である急進右派に位置づけられる。民主主義を否定はしないものの、ドイツの司法当局は過激派ではないかと疑っている。」(ウィキペディア)とありました。
私はドイツの国情に関心が薄いので、AfDについて上記のウィキペディアの内容が正しいのか、偏向されているのか判断するだけの知識がありません。
しかし、AfDは、「ドイツへの移民に反対している」というのは「ドイツへの不法移民に反対している」の誤りではないかと思います(これは、私がそう思うだけです。私はAfDの党の主張を見たわけではありません。)。
ドイツについては第二次大戦の印象が強くて「ドイツは国民がまとまって突っ走るとき、大概おかしな方向に進む。」という風に感じる人が多いのではないかと思います。「リーダーを盲信するあまり、持てる論理性や科学的能力を存分に発揮して悪の道に邁進する。」というナチスドイツの時代の印象がどうしても抜けないわけです。
そういうドイツのAfDに対して、アメリカのイーロン・マスクが「ドイツを救えるのはAfDだけだ。」と支持を表明したのですから、「①AfDが勢力を拡大することが、イーロン・マスクの利益に合致する。②欧州にはびこっているグローバリズム(私の理解では、グリーバリストは共産主義者で世界国家建設のために個々の国家を崩壊させようとしています。)への有効な対抗組織だと認めている(イーロン・マスクが支持しているトランプ氏も反グローバリストですから、AfDもイーロン・マスクの同志になるわけです。)。③ドイツはEUのなかで数少ない経済優良国であり、将来的にアメリカのパートナーになりうる国である。そのためにはEUに懐疑的なAfDが政権をとることがアメリカにとって好都合である。」といったことがその理由なのだろうと思います。
日本のオールドメディアは、欧米の左派メディアの報道をそのまま伝えるので、ドイツのAfDにしても、フランスの国民連合(フランス語で Rassemblement National:RN 「こくみんれんごう」)にしても、「右派政党」と呼びます。
その「右派政党」と呼称することには「右翼=暴走して戦争を始める」といった印象を植付け、これらの政党へのマイナスイメージを植付けようという悪意を感じます。
そりゃあ、極左から見れば少し中道に寄っただけの政党や人も「右傾化した」とか「右翼」に見えるのでしょうが、極左であることに精神的安住を求める人たちは、スターリンや毛沢東やポル・ポトが自国民を大量に殺したことを頭の中でどう整理しているのでしょう。
ヨーロッパは、科学や法律制度を発展させてきた知の地域でありますが、同時に凄まじい紛争を繰り返してきた地域でもあります。中世以降のヨーロッパ史を見ると、ヨーロッパがEUとしてまとまっていることには無理があるように思います。
私は、「人類には、他民族を寛容に受け入れるという心の余裕はとても小さい。」と考えているので、EUは長期間その存在を維持できないだろうと思います。
イーロン・マスクは、そのときのことを考えてAfDを支持しているのでしょうか。