地方都市の魅力〜長野
9月の長野を訪れた。夏休みが終わり、紅葉の季節に入る前の、比較的空いている時期を選んだ。6月の盛岡に続く、二度目の地方都市の旅である。
温泉は魅力的だが、宿代が高く、豪華な夕食は要らない。ビジネスホテルに泊まり、夜は気軽な居酒屋で少量の酒食をとる。平日であれば、週末の2/3くらいの出費で済む。
さて、今回の長野。良かった点を挙げてみると・・・
① 街並みが綺麗で落ち着いている
② 道が広くて綺麗
③ 「善光寺」という中心があり、周辺には古い街並みと家屋が軒を連ねる
④ 郷土料理店から都会風のカフェまで、特徴のある飲食店が徒歩圏内にある
⑤ 足を伸ばせば高原や湖沼がいくつもあり、自然に触れられる
⑥ 蕎麦が美味い。ちょうどりんごの季節で、りんごの天プラを食べた
道中、松本にも立ち寄った。長野より先に開けたようで、道が狭く、街は何となく雑然としている。北アルプスへの基地としては良いが、長野が優った。
前回の盛岡とは違った魅力があり、2泊した長野には、訪れる価値があった。日本には、まだまだこういう地方都市があるはずだ。
ただ、選ぶのは難しく、地方都市ならどこでも良いという訳ではない。単身赴任者に人気の札幌・仙台・博多は確かに魅力的だが、除外。町が広すぎるし、宿から一歩出ると、何かと高くつく「危険」がある。一方で、あまりに閑散としている県庁所在地も魅力に欠ける。訪問を検討した東北のある県の観光案内に、「夜は閑散としていて、週末でも人通りは少なく、仙台行きの高速バスが頻繁に出ていて、若者は(1時間もあれば着く)そちらに流れる」と嘆きのコメントが載っていた。
独断で選ぶ候補地
北海道なら、札幌より小樽か函館。東北では弘前が盛岡と優劣付け難かった。関東甲信越では長野を選んだ。単身赴任で住んだことのある高崎は次点候補。県庁所在地は前橋だが、高崎は商業の中心で楽しさはこちらが数段上。長野と松本の逆の関係。
東海から近畿、更に中国・四国は、よく知らないので、今のところ無い。ただ、広島は外せない地方都市にはなっている。九州では鹿児島。博多を除外しているので、ここになる。そして、那覇も外せない都市の一つ。
実は、確とした判断基準はあるような無いような・・・落ち着いた、味のある街並みと、美味くて、落ち着ける居酒屋がありそうと言うのが必須条件になっているかも知れない。ちょっと足を伸ばせば、自然環境にも恵まれている土地は、旅行先としての魅力を高める。温泉は日帰りで良い。
次はどの「地方都市」に行こうか想像で計画するのは楽しい。
東京一極集中で、そもそも狭い国土は、更に狭くなって行く。京都に文化庁を一部移転しても霞ヶ関通いは変わらず、北海道選出の国会議員が道や市の役人を頻繁に東京に呼び付けたり、地方移転といっても宇都宮や筑波など通勤圏止まり。豊富な財源で教育無償化など都民優遇策を進めるようでは、一極集中は更に加速する。まあ、若い人には、東京の方が魅力的だし、そもそも企業が東京中心だから、地方には仕事も無い。これでは、地方創生と言ったって、無理だろう。
せめて、細々と、魅力ある地方都市巡りで気を休めることにしよう。
(了)