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自殺って悪いこと?

予め書いておきますが、自殺を推奨するものではありません。



芸能人が自殺をするたびSNSでよく見かけるコメント。
「死ぬなんてもったいない」
「死ぬほどつらいことか?」
自殺は悪いことであるという論調が多く目立つ気がする。

ただ、私はそのように思っていない。
今このnoteを読んでいるあなたは自殺を本気で考えるほどのつらい経験をしたことがありますか?
一般の人は、挫折とか苦しいことを多少は経験していても、自殺未遂をしたことすら無いでしょう。
だって死ぬのは誰だって怖いから。
でもその怖さを超越した「消えたい」という感情が、死を選ぶ人にはあるんだと思う。


私も、数年前に自殺未遂をしたことがある。
新卒の会社が大ハズレで躁鬱と診断された。
想像以上に鬱病はつらいものだ。
結構酷くなるまで放ってしまったので、それはもう相当な自暴自棄になった。

仕事を辞め、毎日酒浸りで引きこもりの廃人になった。
そんな生活を続けていると、脳がぐちゃぐちゃに犯されるような感覚に襲われて、死なないともう苦しみから解放されないという思想がどんどん芽生えていった。

その結果、とにかく度数の高い酒を水代わりに大量の薬を飲んで自殺を図った。
もう人生なんかどうでもよかったから。
どんどん意識が遠のいて、身体が動かなくなる。
「あーさよなら」と思った。
何ならうれしかった記憶がある。

しかし、自分は家族がたまたま近くにいたので、倒れているのを発見され命を取り留めた。
家族がいなかったら、どうなっていたんだろう。
今ごろこんなブログは書いていないかもしれない。

その後、長くなるので割愛するが、それはそれはしんどい鬱の治療を経て、今はなんとか社会の小さな歯車になっている。
でもその経験があるからこそ、死のうという選択をしたことがない人達があれこれ言うのがうざったらしく感じてたまらない。
死ななければならないという感情を経験したから。


人には人の事情や、キャパシティがある。
死にたいと思ったことがないのは、心が健康ですごく良いことだ。
だからといって、他人の死にたいと思う感情や自殺という選択を否定するのは違う。
それは、自分自身の考えの押し付けで単なるエゴ。
他人には想像つかないような苦しみや悲しみが毎日毎日続けば、きっと誰だって悲しい選択を選ぶことはあるだろう。


けれど、私はあの時死ななくて良かったなと今思っていることを伝えたい。
めちゃくちゃしんどかった。
めちゃくちゃ死にたかった。
もう死なないとダメだとすら思ってた。
そんな自分が数年を経て、まあ人生悪いことばかりではないかな?と思えるようになっている。

苦しみはトンネルだと思っていて、いつか必ず終わりはやってくるものだ。
廃人だった私がここまで思えるようになるのだから、人間には割と苦しみを乗り越える力があると思う。
ちなみに理解ある彼氏が出来たとかそういうことではなく、自分に向き合い、適切な治療を受けた末にこのような考えに落ち着いたという感じだ。
自殺で亡くなった方を根性無しとも思わないし、そういう選択をせざるを得なかったんだと思う。
でももし生きてたら、きっと何か光が見えるから。


最後に。
難しいけれど、今つらい人苦しい人、死のうかなと思ってる人、少しだけ考えてみてほしいです。
とにかく世の中めちゃくちゃにしたいし、憎くてたまらないことがたくさんあると思います。
でも、本当に人生なんとかなるから。
アラサーでブサイクで恋人もいないけど、なんか「まあいっか」と思えてしまう日が来たりもするから。
だからもうちょっとだけ、大変だとは思うけれど、生きてみてほしいです。
それでもだめだったら、その時はその時。
自分の考えに、身を委ねればいいと思います。
誰からも咎められる理由のない、あなただけが決めることのできる人生なので。


稚拙な文ですが、このブログが今達に少しでも人生に苦しんでいる方に届きますように。

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