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もしかして、コミュニケーション・コストが高い人と思われていませんか?
こんにちは、藤野屋 新之助です。
今回は、「コミュニケーション・コスト」について考えてみたいと思います。コミュニケーション・コストとは、一般に「情報を伝達する際に発生する時間や労力、資源」のことを言います。
例えば、メールを送るための時間や、会議を開くための準備などが含まれます。これらのコストは、効果的なコミュニケーションを行うために必要なものであり、ビジネスや日常生活においてとても重要な要素です。
上記3つの「時間」「労力」「資源」を、より具体的に言えば
時間コスト:メッセージを作成し、送信し、受信者がそれを読む時間。
労力コスト:メッセージを理解し、適切に対応するための労力。
資源コスト:通信手段(電話、インターネットなど)の利用にかかる費用。
となるでしょう。しかし、最近はこれとは少し違った文脈で使われます。
こんな感じです。
「あいつ、コミュニケーション・コストが高くてやりにくい!」
「近頃、上司からあまり仕事が飛んでこない」とか「お客さんと綿密にコミュニケーションを取っているはずなのに、受注が減っている、お声が掛からない」なんて思うことありませんか?
もしかしたら
「あいつ、コミュニケーション・コストが高くてやりにくい!」と思われているのかもしれません。もし、この状態だと、かなりまずい、致命傷です。
この文脈での「コミュニケーション・コスト」、これは仕事を依頼する側からの感覚です。こんな人が当てはまります。
1.何かを頼んだ場合、1から10まで聞いてくる、指示を仰いでくる人
1から10までと言うと大げさかもしれませんが、とにかく自分で調べたり、考えたりしないで、何でもかんでも聞いてくる人がいます。さらに、ポイント、ポイントでの判断も細かく聞いてきます。
仕事を依頼している側から言えば、「そんな事、自分で調べろ!」「それくらいは臨機応変に考えろ!」って感覚になります。「もう面倒臭くて頼みたくない、そんな事なら自分でやった方が速い」くらいの気持ちになります。
もちろん、勝手に解釈して必要のない事をやったり、本当に大事なポイントで判断を仰がなかったりという逆の事をやってしまう人もいます。こっちは、復旧するのに、時間とコストがかかったりしますから、こっちもかなりやばいです。違う方向で「コミュニケーション・コストが高い」ということになります。
要するに、こちらの考えや要求を察知する能力が低い、慮ったり(おもんばかったり)、想像することが出来ない人なのです。
2.適切なコミュニケーション・ツールの選択が出来ない人
次はこれです。現在は様々なコミュニケーション・ツールがありますが、これを上手く使い分けることが出来ない、そのセンスがない人がいます。
端的に言えば、「なんでもかんでも電話してくる」、「全ての連絡が電話のみ」みたいな人です。
これは申し訳ないですが、年配の方に多いのですが、必ずしも年配に限ったことではありません。とある銀行の当社担当をしている30代の営業にもこんな人がいます。とにかく電話をしてくるのです。日に何度も電話が来ることがあります。私に電話を取り継いでくれる人も、「例の恋人からです(笑)」なんて面白がってるくらいです。(ちょっと、今は聞こえが悪いですね…)
おそらく本人は、「お客様と常に密接にコミュニケーションを取っている」と思っているのでしょうが、大きな勘違いです。
少なくとも私は、「これ、全然緊急じゃないし、何もこっちの手を止めてまで伝える内容かぁ!」と少々怒りモードになってます。
電話って、本質的に、「こっちの事情は関係なしに対応しなければならないツール」なのです。もちろん「居留守を使う」とか「後にしてもらう」ということも出来ますが、万が一「緊急事態かもしれない」と思うと、やはり出ざるを得ないのです。
そんな時に、のん気な声で緊急でも、重要でもない要件を伝えられるとと腹が立ちます。
彼としては、電話ですから、「いちいち文章を考える必要も、文字を打ち込む必要もない」ので、コミュニケーション・コストは安上がりなのかもしれません。
しかし、受けたこちら側は、何の前触れもなく、仕事や思考が中断されてしまいます。
その結果、彼の評価は、「面倒くさい、コミュニケーション・コストが高いやつ」ということになって、どうしても高評価にはなりません。敬遠してしまいます。
彼は、自身のコミュニケーション・コストは低いのかもしれませんので、一見すると効率的なのかもしれませんが、結局成績が上がらない訳ですから、仕事のパフォーマンスは高いとは言えません。やはりここは改善すべきだと思います。
では、どのようにしてコミュニケーション・ツールの選びかということですが、私は、次の2軸で決めています。
①「記録が残る、残らない」
②「同期・非同期」
の2軸です。
まず、「記録が残る、残らない」これは明らかです。電話は音声だけですから記録は残りません。もっと言えば、電話をしながら、こちら側でメモしなければなりません。(それを無意識の内に、相手側に強いている結果になります。)
一方、メール、チャット、LINEなどはちゃんと記録が残ります。後でしっかり確認が出来ます。
次に「同期・非同期」です。「同期」というのは相手が同時に対応しないと成り立たないツールです。すなわち「電話」ですね。またその場は対応出来たとしても、先程の私のように「これ、全然緊急じゃないし、何もこっちの手を止めてまで伝える内容かぁ!」と怒りモードを誘引してしまいます。
電話というのは、つながる確率もよくないし、場合によっては、怒りまでかってしまう可能性があるのです。
ビジネスにおいては、余程の緊急か一刻を争う意思決定(但し、つながる前提ですが)くらいしか使えないことになります。まぁ、家族や恋人同士のように「声を聴きたい」という場合でしょうか、これには有効なツールですけど。
次は、「非同期」です。こっちは、必ずしも双方が同時に対応しなければならないというものではありません。LINEやチャットは、もちろん同時のほうが効率がいいですが、必ずしも「即レス」の必要はありません。こちらに選択の余地があります。
このへんの使い方が下手だと、「コミュニケーション・コスト」が高いと思われて敬遠されてしまいます。こんな事、意識しなくても出来そうですが、実際のビジネスの現場では、出来ない人は少なくありません。
また現在は、ZOOMやTeamsなんていう、さらに高度で便利なツールも出てきました。これらを上手く、状況に合わせて選択し、使いこなす必要があります。便利ですけど、センスが問われることになりますね。
今日は「もしかして、コミュニケーション・コストが高い人と思われていませんか?」というタイトルでお話しました。それでは、また!
【筆者紹介】
藤野屋新之助・・銀行員、経営コンサルタントを経て、現在の本業は資産運用会社役員として、経営企画及び金融商品や不動産の選定等を行っています。所有マンションを売却した苦い経験をもとに、2022年2月より電子書籍執筆を開始。Kindle出版6部門ベストセラー獲得。
自身が「アラ還」であることより、いかにしたら「シニア・ライフ」を充実できるか日夜研究中。 その研究成果をシニア世代に留まらず、30代、40代の層にも届けるべく活動中です。
【藤野屋新之助】 X:(@Fujinoya_books) / X
【著作紹介】
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