「池田めぐみ×安斎勇樹×石井遼介 『チームレジリエンス』刊行記念トークイベント」を視聴しました
表記イベントを視聴したので感想を記載します。
ちなみに「チームレジリエンス」「心理的安全性のつくりかた」の読書メモはコチラです。
話していた内容
チームレジリエンス
・チームで困難を乗り越える方法と困難に強いチームのあり方について解説した本
・明るかった友人が会社でチームリーダーとして悩み始めている人が多い中で自分の研究を活かしながら、チームリーダーに響く本を作りたいと思って作った。
・現場向けの本として書いたが、経営リーダーに響く本になっている。経営チームに読んでほしい。経営チームのメンバーは個人のレジリエンスは高いがチームとしてレジリエンスを高められず闇落ちするケースを目にする中で、経営チームに響く。
・回復のパターンについては素早く対処かゆっくり対処か、ストレスをあしらうか機会を活かすかの軸で「ばね型、風船型、こぼし型(おきあがりこぶし)、柳型」と整理した
・強い個人がいればチームの困難を乗りl越えられるわけではない
・チームレジリエンスは最近の概念で海外の論文もバラバラで共通見解がまだできていなかった
エンゲージメントについて(心理的安全性のつくりかた)
・エンゲージメントは組織コミットメントとワークエンゲージメントの2つに区切ると良い。
・エンゲージメントは体重と同じで計測は大事だが、直接操作することはできない
・得たいものによってエンゲージメントは異なる。
・3つのコミットメントがある(情緒的、継続的、規範的なコミットメントがある)
・エンゲージメント向上の決定因子になるものが心理的安全性
・ネガティブな人は何かしらエネルギーがあるので、その人をひっくり返すと盤面が変わる。そういう人はやる気があった人が闇落ちしたパターンもあるので、切っ掛けでやる気に戻る事もある。協力してほしいという期待が重要。武装している人は鎧を脱ぐきっかけがないと参加できない
テーマトーク
・レジリエンスの想定する期間は1週間~3カ月くらいで、問題の状況によって異なる。重要な問題であれば3カ月程度期間がかかる
・「組織は戦略に従う」「戦略は組織に従う」は両方言われている。問題解決がチーム作りになるし、いいチームが難しい問題を解決できる
・心理的安全性についてはちゃんと成果に向くことが大事(仕事の基準の高さと心理的安全性の高さは相関する)
・鎧が脱げるタイミングは大事、問題が起こるとそれがきっかけになる事がある
・恥ずかしいという気持ちをどのように払拭するか?:宣言する(辞める時も宣言する)
・軍事的世界観の組織変革の最初は、最初は危機感を共有するから始まるが、それはやめたい。「もったいない」くらいから始めるのが良い
・軍事的世界観で勝てるのは人が辞めない前提の世界感。
・心のなかの事を行動に置き直すことが大事。
(例:「モチベーション」→「取組の目的・意義が言語化されている」)
・ストーリーを描くようにする
・個人のレジリエンスが弱いメンバーが多い場合はケアが重要。自分の弱さが人の弱さに対してケアしやすいという事はある
感想
「軍事的世界観は人が辞めない世界観」というのは非常によくわかります。ただ、大企業の上位層は辞めるといったゾーンを超えてしまった人が多いので、基本軍事的世界感からの脱却は難しいなと感じています。そうなっている中で現場の若い子たちが辞めてしまっている。
ただ、それを払拭する方法として幹部層/リーダー層のチームレジリエンスを高めるという方法が効率的であるとも感じました。そういう意味では、現在、リーダー層を巻き込んで数多く実施している「合宿ソリューション?」は改めて、理にかなった良いやり方かもなと感じました。
ありがとうございました。