VILLA COUCOU 撮影禁止だって?

 『俳優 鈴木京香が買い取ったカッコウの巣 :(建築の保存問題を考える)』
 大学の年報に投稿する原稿を書き終わったので、さて、写真を誰かに借りよう、と気軽に考えて、ビックリ。
みんな「ヴィラ・クックッ」の写真を持っていないのです。公開されたのに若い人、行ってないのかよ!
DOCOMOMO関係の人から情報が入りました。「あそこは撮影禁止になりました}
 予想はしていましたが、やはりビックリ。
 世界の住宅の名建築も色々です。「落水荘」は金を払えば可能。(たいした額ではなかったと記憶) 「サヴォワ邸」は自由、「母の家」もすべて自由ですが、出版などに使うと請求書が来るそうです。「ファンズワース邸」は厳禁。外観一か所のみ撮影が許されている。ピエール・シャロウの「ガラスの家」は室内厳禁・・・
 それぞれ事情があるようですが、シャロウの「ガラスの家」の監視人に「なんで禁止にするんだ?」と文句を言ってみました。すると「日本の二川幸夫が維持費を全部出して、この建築は成り立っている。彼がNOと言っている」・・・
 ちょっと複雑な気持ちになるのですが。「ヴィラ・クックッ」は何故禁止?あるいは交渉すればお金の問題になるかも・・いずれにしても、自由に使わせてくれない。何故ですか?
 俳優やタレントの肖像権は、理解できます。肖像は商品だから。それに下手くそな写真を撮られたら、イメージが崩れるというのは分かります。べつに鈴木京香さんを撮らせてくれと言っているのではありません。
 建築って、そういうことは無いのでは? 
 あの家、噂では4億ですって? 土地が3億、建物1億。 ほんとですかね?
 土地代は分かりますが、建物は半世紀前のもの。不動産価値はほぼ零。それに解体しようとしていたのだから、解体費用はむしろ助かった。そうすると1億というのは改修費? まさか、20坪ですよ。新しく建て直したって1億はしない。
 気になるのは、リノベーションを担当した人が、水平線だけの海の写真1枚で1億円以上もする有名なカメラマン(アーチスト)とのこと。少しおかしくないですか? ヘンですよ。
 建築を商品化しないでほしい。(どなたかのアドヴァイス?)
 鈴木さん! 建築の文化的価値・芸術的価値を銭勘定に結びつけない建築家に相談してみてくれませんか?
写真の制限なんて、金をとるにしても、幾らにもならない。それを費用の足しにしようなんて、貴女が出された巨額に比べれば屁のツッパリにもならない。制限なんて外せば、「精神」はこの上なく輝くと思います。

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