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「大丈夫だよ」って言ってほしい

先日、私の心が大きく揺れた出来事がありました。


「選べない」


3月末で異動を希望するかどうかを考える時期になりました。

ここで私に与えられた選択肢は、大きく分けて3つ。
①来年度も同じ学校で働きたい。
②他の学校に異動したい。
③退職したい。

でも、この3つから、どうしても1つには選べませんでした。
まだ職場復帰もできていない病気休暇中に、来年度のことを考えて決めてなんてイメージもてなさすぎて、分からなすぎて、不安しかない。

…なんて言っておきながら、本当は他の学校に異動したいです。
とにかく、適応障害になった環境を変えたい。
でも、現実として、この4月に異動してきたばかりの私は異動できないでしょう。そして「新しい学校にいってもまたダメだったらどうしよう」なんていう不安も出てきます。

だから①も②も、自分からは選べなかった。
(教師として子どもと関わりたいという気持ちがあるので、今のところ③は選択肢にありません)

この「選べない」という事態は、私の人生で初めてでした。
これまで自分なりに思いをもって、自分で決めて、自分で選択して生きてきました。
「選べない」自分、そしてそれを上司に提出しなくてはならないということに、頭がぐるぐるして、気分が悪くなって、辛かったです。

…いや、本当に辛かったのは、このときに相談できる人が私にはいなかったことです。
この不安な気持ちを、頭の中でぐるぐるする思いを、誰かに聞いてほしかった。誰かに受け止めてほしかった。
きっと私が①を希望しても、②を希望しても、結果は①の来年度も同じ学校で働くことになるでしょう。
それは頭では分かっていても、とにかく不安だった。誰かに「大丈夫だよ」って言ってほしかった。


上司と面談

結局どれも選択できないまま、面談日を迎えました。
選べなかった率直な思い、不安を伝えました。上司はそれを受け止めてくれました。

「私は『大丈夫だよ』って言ってほしいんです」

そう話したら、涙が出てきました。涙が出るくらいの本音だったんです。

上司には、こう言われました。
「でも、そう言っても口先だけになってしまうから、これからどう『大丈夫』にしていくかだよ」

一瞬、戸惑いました。
私は「いくらでも言うよー、大丈夫!大丈夫!」なんて言ってもらえると、勝手に思っていたんです。(そんな感じの上司なので)

そして、悲しくなりました。


私の気持ち

その日は、悲しい気持ちでいました。
直接的に「~してほしい」って言っても叶わないことが悲しかった。
私に「大丈夫だよ」って言ってくれる人は、もういない。
心の支えがほしい。とにかく、孤独でいっぱいになりました。

でも、人生で初めて「選べない」まま生きた私は、きっと頑張ったのだと思いたい。

今までだったら、そこで自分の気持ちを押し殺していたけれど、「悲しい」「孤独」という感情を言語化して受け止められた。
辛い気持ちが、少しだけ落ち着きました。
「自分の感情を大切にして、きちんと受け止めること」なんて当たり前なのかもしれないけれど、子どもの頃から私にはできなかったんです。(今、カウンセリングに通っていてできるようになってきたことの一つです。)

そんな些細な自分の変化を考えていたら、少しだけ生きやすくなりそうな気がしました。
「自分で『大丈夫』と思えるようになること」が、きっと私の目指すべき、向き合うべきところなのかもしれません。


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