【筋肉量・筋力アップの為に必要な食事】
今回は「筋肉量」を増やす為や「筋力アップ」に欠かせない作業となる、「食事の取り方」について話していきます。
アスリートにとって食事は、身体作りをする上で欠かせないものです。
いくら高重量でウエイトトレーニングや練習を行ったとして、材料となる栄養素が摂れていなければ、筋肉はついていきません。
また疲労も取れないので、怪我のしやすいコンディショングが崩れた身体となってしまいます。
勿論、理想の食事となるテンプレート的なものがあれば苦労はしませんが、人によって「体格・筋肉量・性別・・運動量・トレーニング量」が変わる中で、テンプレートに当てはめていては効果は出づらいものとなるでしょう。
先ずは日常に落とし込みやすい食事方法で取り組んでいくことが大切です。
〜①アスリートにとっての食事量の目安〜
まず「筋肉量を増やす」という視点でいくと、「身体を大きくする」ことになるので、食事量は増やしていかなければいけません。
良くあるデータ上では、身長・体重・年齢・活動レベルから、摂取カロリーを計算する方法があります。
ただし先程も話した通り、筋肉量やトレーニングの強度によっても変わってくる為、一概にデータが当てはまるわけではありません。
また毎日の食事内容を細かくチェックするのは難しく、管理栄養士や専属のシェフをつけて対応をしていくしかないです。
プロでないアマチュアのアスリートが現実的に確認をする方法は、「毎日体組成計を使って体重・体脂肪率・筋肉量」を測定していくことです。
それに加えて、日々のトレーニングで「重量・身体能力が向上しているか」どうか確認をすると、より質は高まっていくでしょう。
〈要約〉
・細かく摂取カロリーと消費カロリーを計算する→管理栄養士・専属のシェフをつけるしかない。
・アマチュアのアスリートでも確認をする方法→体組成計を使って「体重・体脂肪・筋肉量」を測定する。トレーニングの記録をつける。
〜②人間の身体は「合成」と「分解」を繰り返している〜
理解をしておかなければいけないのは、人間の身体は合成と分解を繰り返している生物であることです。
合成時には、筋肉や体脂肪などの身体の組織が増えやすいです。逆に分解時には、筋肉や体脂肪を含めた身体の組織が減りやすいので注意が必要です。
この合成と分解には傾向があり、血液中のエネルギー源となる、「血糖や血中脂質・血中タンパク質」が少ない時には分解傾向に働いてきます。
要するに「空腹時」には、分解の傾向が強くなるということになります。
逆に摂取カロリーが消費カロリーを上回っている時には、合成の傾向が強くなるので、目安として空腹感を無くすことを意識すると良いかもしれません。
筋肉だけを合成しながら、体脂肪を分解していくことは、人間の整理上難しくなっていることを認識していきましょう。
少なくても摂取と消費のバランスを釣り合わせることが大切です。
〈要約〉
・人間の身体は「合成」と「分解」のタイミングがある。
・合成→摂取カロリー>消費カロリー
・分解→消費カロリー<摂取カロリー
・筋肉を合成しながら、体脂肪を分解していくことは難しい。
〜③アスリートに適した食事の考え方〜
ここまで筋肉をつける為の仕組みを話していきましたが、実際にアスリートが生活に落とし込んでいく為には、どの様にすれば良いでしょうか。
全てのアスリートが管理栄養士・専属シェフをつけて、管理とサポートが受けられれば良いですが、特にアマチュアの選手は難しいのが現実となっています。
その為に以下の確認をしてみて下さい。
1、トレーニング時の重量や回数は増えているか
2、身体能力(三段跳び、ボックスジャンプ、30メートル走etc)が向上しているか
3、体重が少しずつ増えているか
アスリートの1番の目的は「パフォーマンスを向上すること」になりますので、いくらウエイトトレーニングを頑張っていたとしても、重量が上がっていなければ意味がない(筋力が目的の場合)ですし、跳躍力や走力が向上していなければ、スポーツのパフォーマンスは上がりません。
「摂取カロリーを増やすべきか?」「筋肉の源になるタンパク質を増やすべきか?」はパフォーマンス基準で考えていく事を土台とすると良いでしょう。
また「筋肉量を増やす」という視点でいくと、先程の合成・分解の話の通り、「体重ベース」で考えてくと良いです。
具体的にどのくらいの増加ペースが望ましいかというと、「1週間で0.25〜0.5%の増加」が目安となってきます。
例えば体重69kgの僕で考えていくと、以下となります。
・69×0.25%=0.17(170g)
・69×0.5%=0.34(340g)
1ヶ月で考えると、680g〜1360gの増加となります。
約1kg前後、体重が増えていれば順調と考えられてきます。
極度に体重の増加を行ってしまうと、スポーツ時のパフォーマンス低下に陥る可能性がある為、このぐらいが丁度良いでしょう。
また余分な体脂肪を増やさずに筋肉量を増やす為にも、急激は増量は避けたいところです。
もしこのペースで筋肉量が増えない場合には、食事量を増やしてみたり睡眠にも目を向けてみると良いでしょう。
また短期間での約1kgの増減はアスリートであれば当たり前で、発汗などによる水分が原因となっているので、2週間〜1ヶ月で定期的な測定を行っていきましょう。
〈要約〉
・アスリートの1番の目的は「パフォーマンスを上げること」である。ウエイトの重量や跳躍などの身体能力の向上に目を向ける事が大事。
・合成の為に体重は「1週間で0.25〜0.5%の増加」を目安にしていく。
・余分な体脂肪を増やさずに、筋肉量を増やしていくペースで取り組む。
〜④筋肉量・筋力アップに欠かせない「タンパク質」〜
良くトレーニングをしている選手には、「タンパク質を摂りなさい」と言われているアスリートは多いと思います。
具体的にどのくらい摂取をしていけば良いかというと、筋肉量を増やしている段階では「体重1kgあたり、2gのタンパク質」を摂取することが大切です。
体重69kgの僕で考えると、「138gのタンパク質」を取る必要があります。
鶏肉100gで約25g前後になるので、かなりの量を取らなければいけません。タンパク質は筋肉だけでなく、内臓や骨、腱、髪の毛など身体のパーツの材料にもなっている為、多くの量が必要なってきます。
一般の方でも体重の80%のタンパク質は摂る事が推奨されてるので、足りていない方は多いと思います。
また筋肉を回復させる為にもタンパク質は必要になるので、リカバリーを考えても多めに摂る必要があります。
トレーニング自体は筋肉量の向上に必要な作業ですが、それと同じくらい筋肉の根本的な材料になるタンパク質の摂取はかなり大切なことです。
1日3食で確保するのは難しいので、プロテインなどで間食を摂るようにしていきましょう。
アスリートであれば間食を含めて、1日5食は考えてみると良いと思います。
また空腹の時間を作らない為にも、1日3食は必ず食べる事が筋肉を合成する上で最低条件となります。
〈要約〉
・筋肉量を増やす時期は「体重1kgあたり、2gのタンパク質」を摂取する。
・タンパク質は筋肉だけでなく、「内臓や骨、腱、髪の毛」など身体のパーツの材料にもなっている。
・トレーニングと同じくらい、栄養(タンパク質)摂取は大切な作業。
・プロテインなどで間食を摂る。
・空腹の時間を作らない為にも1日3食は必ず食べる。
〜⑤エネルギー源となる「炭水化物」の摂取も大切〜
タンパク質と同じくらい大事な栄養素が、「炭水化物」となります。
人間が身体を動かす際に、1番初めに使われる栄養素が「糖質」となります。
糖質に分解される前は炭水化物として存在している為、「米・パスタ・うどん・果物」などから接種をしていきます。
またアスリートにとっては、高強度のトレーニングや練習をする際に必要になるので、エネルギー源確保の為には欠かせません。
また瞬発系など高い筋出力発揮にも糖質がメインで使われてきます。
炭水化物にも目安はありますが、タンパク質と同様に運動量によって変わってくるので、毎日体重を測定して量を調整する事が大切です。
高いパフォーマンスを発揮しなければいけない、試合前やトレーニング前には補食をしていきましょう。
〈要約〉
・糖質は身体を動かす際に、1番始に使われる栄養素。
・糖質は高強度のトレーニングの際には欠かせない。
・摂取量は毎日体重を測定して、調整をする。