一切皆苦の役割について

『一切皆苦』や『虚無主義』という思想は、正しくない。役割があるだけである。その他の〇〇はすべて▲▲であるという主張はほとんどそうで、それらはその人を通してしか正しくない。つまり、ピンクを黒に塗ってから、これは黒ですと主張しているようなものなのである。しかし、正しくないものは全く無駄とも言えない。芸術においても現実みたいにそっくりそのまま描くことが必ずしも良いというわけでないのと同じことで、デフォルメしたほうが分かりやすいしウケが良い。ウケが良いというのは多分重要で、例えば一切は喜びであると言っても同じことだと思うが、これが浸透していないのは、正しくないからではなくただ単にウケが悪いというだけのことなのではないか。
 人は何かに寄りかからないと生きていけないもので、それが誰かにとっては酒だとか仕事だとか思想であっただけの話であり、じゃあどうしろと言いたいのかといえば、幸せな方をとったほうが幸せなんじゃないかと、ただそれだけなのでした。


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