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episode 〜fashion show〜
今年の学園祭の演目の一つであるファッションショーに私はクリエイター兼モデルとして参加した。
私は服を作るとか、そういう趣味はなくて、何で参加しようかと思ったかというと、
去年同級生がやってたから私もやってみよー
ってのと、
新しいことに挑戦したれ!
というただの私のどうしようもない感情によるものである。
今回のテーマは「CORE」
つまり核である。
and今回は制約があって、視覚か聴覚どちらか又は両方を制限しなくてはならなかった。
この制約を聞いたとき、
感覚を制限することに意味を持たせた上で、核というテーマと結びつけなくてはならないと思い、頭悩ませた。
制約があるときに一番避けたいのは形骸化である。
これは受験生時代に学んだことで、結構制作する上で大切にしてる。
感覚を制限することで何が生まれるのか、、、
ひたすらに考え抜いても思いつかなかった。
そんな私に同級生からの言葉が思い出される。
「受験はもう終わったんだから、一人一人行くべき道へ行ったらいいんじゃないかな?」
もう受験の時みたいに、固く考えずにもっとゆるく考えてみることにした。
まったく、いつまで受験生やってんだよ私
私は方向性を変えて自分が作りたいものを作ることにした。
私が作りたいものをひたすら紙に描いた、
色々と描いた結果、クリオネをモチーフにして作ることにした。
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技術的に大丈夫か心配になったが、まぁどうにかなるだろという何の根拠もないいつものマインドで突き進むことにした。
ただ、何の計画もなく突き進むとどこかで絶対つまづいてしまうので、型紙とか設計図を作ることにした。
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骨組みと型紙ができたらあとは簡単で、それに沿って布を切って縫うだけである。
縫うのは比較的得意?である。
そんなこんなで90%完成した。
残るはチューブである。
「核からのエネルギーを全身にいき渡らせる」ということ表現するためにこの部分は必須である。
ただ、自分の体と接合しなくてはならないので、縫ったり、ボンドでくっつけたりはできない。
針で皮膚ごとブッ刺してしまおうか、、、
と、一瞬考えがよぎったが、自身の体を痛めつけるのは良くないと思い、やめた。
何日も考えた結果、
「ゴムをチューブにとっつけよう!」
肌の色と同じゴムの色を選べば主張激しくないし、チューブが体と接合してるように見える!
ということで、チューブの先端付近に針で穴を開け、そこにゴムを通した。
それでゴムに体を通すと、想像していたものができた気がする。
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本番、、、
私はステージに立ってお客様たちに私の作品を披露する。
「ちゃんと歩けてるかな、、」
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そんな不安を抱えながら何とかやりきった。
心配とか、ネガティブな感情よりも、「楽しかった」「やってよかった」という感情が心の中でいっぱいだった。
家に帰って今日のことをインスタにあげた。
そしたら同級生からこんなことを言われた。
「私のママが西子の作品気に入ってたよ」
自分の作品が誰かの心の中に刻まれてるのは心地よい。
これはいろんな美大生が思う感情なのではなかろうか。
私の作品で誰かの感情を動かしたという事実に私は大いに喜んだ。
その日のベッドはいつもよりふかふかだった。