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貧困を解決するビジネス(中編)

前回は、貧困を援助で解決するのは難しいということを書きましたが、今回は、貧困を解決するBOPビジネスについて書きます!

前回の最後に、BOPビジネスとは、貧困解決と企業の利益を獲得するビジネスだと書きました。

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そもそもBOPとは?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーBOPとは、Base of the pyramid の略で、世界の所得順のピラミッドの最下層の人達を指しています。簡単に言えば、貧しい人達のことをBOPと呼んでいます。そして、これらのBOPに、サービスや商品を提供することで、貧困国の生活水準を上げようとするのが、BOPビジネスです。

ここで、 皆さんが不思議に思ったのは、「貧しい人(BOP)に商品を提供しただけで、どうして貧困解決に繋がるの?」ということじゃないでしょうか?

今から簡単に説明します!

例えば、貧しい人達が住んでいる農村には、薬が売られていないことがあります。それでも、薬が必要なので、交通費や時間、労力などの「コスト」をかけて薬を買いに行かなければなりません。しかし、農村に薬があれば、このような「コスト」を支払う必要はありませんでした。
このように、市場がないために、都市部などに住む人よりも、余分に払っているコストを解消するのがBOPビジネスの役割になります。

また、他のケースとして、金融サービスが挙げられます。
お金を借りると、普通は利子がつきますよね。でも、貧しい人は、富裕層よりも利子が高く設定されます。
これは、日本でも同じで、アイフルなどの消費者金融の方が、銀行で借りるよりも、利子は高く設定されています。では、なぜ利子の高い消費者金融からわざわざ借りるかというと、すぐにお金が必要であったり、銀行からの審査が通らないからです。
つまり、こうした消費者金融を頼る人たちには、富裕層に比べてお金がない人達になります。お金を貸す方の消費者金融からしてみると、そうした人たちにお金を貸すのは、すごくリスキーです。そのため、その分だけ利子を高く設定しているというわけです。

そして、貧困国では消費者金融さえもないことが大半なので、貧しい人たちは、金融サービスを受けることができず、闇金に高い利子を払わざるを得ないのです。

そして、こうした貧しい人達に、適切な価格で金融サービスを提供することで、生活水準を上げるというのが、BOPビジネスの一例です。

他にも、水道インフラを整えることで、安全で且つ安価な水を提供したりするのも、BOPビジネスになります。


このように、市場が存在しないがために、割高なお金を払っている人達に、市場を作ってあげるのがBOPビジネスです。

今日は、貧しい人達にとってのBOPビジネスのメリットをお話ししました。

そして次回は、企業には、どんなメリットがあるのかについてお話ししたいと思います!

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