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漫画モデル理論-ワンピースの敵キャラ
目的
「モデル」という単語を辞書で調べると”原型”、”典型”、”ひな型”という意味だそうです。漫画モデル理論とは、漫画の重要な構成要素であるストーリやキャラクター設定にもモデル化が適用できるのでは?と筆者が考えた造語です。(異論は認めます)
この考えから前記事で、敵キャラ4象現マトリックスなるものを作成しました。これにより作品の随所に出てくる敵キャラをマッピングすることで作品の流れや主人公がどのような成長を遂げたのかがわかることができるようになったと考えてます。今回は、漫画ワンピースの敵キャラを敵キャラ4象現マトリックスに当てはめてみて、作人の流れを掴むことができるかを検証していきたいと思います。
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マトリックスに当てはめてみる
初期編
初期に戦ったキャラクターは、多種多様なキャラクターです。しかし、自己中心的な性格であり、街や国の乗っ取りに興味がある(主人公個人に対して興味はない)性質という点では、どのキャラも同じ「クズタイプ」ポジションに属していると考えることができます。そのためどのキャラもヘイトポイントをためて、ルフィにぶっ飛ばされている勧善懲悪のお話となっています。
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ストーリーが進むにつれて敵キャラの迷惑規模が村から島、最終的に国まで拡大しています。つまり同じポジションの中でも、個人主義の敵から、徐々に全体主義寄りの敵にシフトすることで敵がどんどん強くなることを表現できる傾向にあります。
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新世界編
新世界編に突入すると、「クズタイプ」ポジションから「バトルタイプ」ポジションの敵キャラが登場します。バトルタイプ系の敵キャラを倒すことでルフィはより高次元で覇気を使いこなし、ゴムゴムの実の覚醒させました。このように今まで街や国の乗っ取りにしか興味がなかったキャラクターが現れ、ルフィに興味をもち真っ向から勝負することでルフィが明確に強くなっています。
このように敵キャラの傾向が変わることで、ワンピースという作品が勧善懲悪物語からルフィの成長を描いた作品にシフトしている事がわかります。
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今後の展開
今後戦うことになるであろう敵キャラクターは、右サイドの敵となります。力を身につけたルフィが下記のように「今までの戦いではなかった」戦略兵器を有するラスボスや心の成長を必要とする戦いに挑むことが予想されます。
革命軍リーダーで父親のアンチテーゼに対する回答
この回答に応えられないようであれば、海賊やめて革命軍やれば?となってしまうため、親子対決は必須。悪魔の実を2つ有している化け物である黒髭対決によるさらなる覚醒
古代兵器を擁した世界政府をチート技で止める
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まとめ
敵キャラ4象現マトリックスでワンピースの敵キャラを当てはめてみると、勧善懲悪ものを繰り返す作品の前半に対し、後半は、様々なパターンの敵と戦っておりルフィの成長も描いている傾向がわかりました。更にまだ闘っていない敵に対して、主人公ルフィがどのように戦い何を得るのか予想することができました。
今後も、このように敵キャラ4象現マトリックスの検証を行なっていきたいと思います。