CACA(勉強中)

認知言語学を世に知らしめたい!という思いからnoteを投稿しています。 こちらのアカウントは修士課程時代に自由に執筆していたものなので、(おそらく後々見返したら筆者がのたうち回るくらい)自由すぎる記事になっています(汗) なんだこれ、みたいなやつも多いです。ご注意ください。

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認知言語学を世に知らしめたい!という思いからnoteを投稿しています。 こちらのアカウントは修士課程時代に自由に執筆していたものなので、(おそらく後々見返したら筆者がのたうち回るくらい)自由すぎる記事になっています(汗) なんだこれ、みたいなやつも多いです。ご注意ください。

最近の記事

言語の散歩 (小説)

 私はNo. 122。うっかり、地球の探索に出向く羽目になったおっちょこちょいの可哀想な生命体である。  それにしても、人間の言葉というのは実にめんどくさい。だが、なぜか気になってしょうがないのだ。  まあ、これも地球を選んだ私の責任かなーー? #創作大賞2023 #オールカテゴリ部門

    • 言語の散歩 「ちょっと帰ります」

       久しぶりに見た我が星は、なんとも質素に映った。前までは綺麗だと自慢に思っていた星だが、改めて見てみると、なんだか整いすぎている。それがかえって不思議に思えた。 「--------------------」  言語だってそうだ。私の母語はとことん無駄がない。言い換えれば、些細なニュアンスの差は無用とされるのだ。我ながらそれに味気なさを感じたので、いっそのこと母語を地球後に翻訳することにした。 「現状報告」 「火星 住人110万人 温度耐性可能」  いや、それでもまだなんだか物

      • 言語の散歩 第四話 「そういえば、私は言葉に振り回されている」

         アンティーク調の洒落たカフェで、私はカシスオレンジを飲みながら、今までの自身の行動を振り返っていた。  なんだか、地球に来てから厄介な思考回路が身に付いた気がしてならない。きっと星に帰ったら、皆から私が本物か疑われる自信しかない。  はぁぁ、と深い深い溜め息をついた時だった。突然隣から悲鳴が上がった。  何事かと視線を声がした方へ向ける。そこには、カフェの灯りやら窓から入り込む太陽光やら金色の飾りの光やらといった、ありとあらゆる光を反射させてキラキラ輝く男が立っていて、周り

        • 言語の散歩 第三話 「じゃがいもと靴下の共通点」

           人間についての解析があまりにも進まないもんで、私は気分転換に東京の街を散歩することにした。昨日も、一昨日も、なんなら毎日散歩している気がしないでもないが、それでも日に日に新しい発見があるので、私の行動は決して無駄ではないと思いたい。  当てもなくふらふらと歩いていると、数メートル先に「長崎チャンポン」と書かれた看板が見えてきた。ちなみに反対側には「ザ・メキシコ」と謳う光る看板がある。とにかく、この星は別の文化をとことん欲しがって、至るところで文化の混在が見られるのが特徴だ。

          言語の散歩 第二話 「宇宙人的強盗事件解決方法は間主観性である」

           猫カフェを出た後、私はふらりと町に探索に出た。いまのところ、人間については「不思議、不気味、面倒くさい、怖い」ということしか記録できていない。正直このままだとやばいので、町になにかヒントはないかと探索に出たわけである。  それにしても暑い。地球は日に日に暑さを増していっている気がする。現状が解決されないなら、「地球」ではなくもはや「火球」と改名したがよろしいのではないだろうか。  うん、探索は涼んだ後にしよう。  私は、ちょうど目についた冷房がきいてそうな建物へと入っていっ

          言語の散歩 第二話 「宇宙人的強盗事件解決方法は間主観性である」

          言語の散歩 第一話 「ポライトネスとは不気味な彼女を宥めるよりも面倒くさい」

           私はさっそく地球へ参り、この地では数少ない楽園へと訪れた。あえて言う必要もなかろうが、今私がいるのは、いわゆる十人十色の彼女彼氏に癒されることができる楽園だ。ここには、甘えたがりの子もいれば、ツンデレクールな子もいて、実に飽くことなく幸せを堪能できる。  おっと。そういうことを考えていたら、彼女の一人が私にすり寄ってきた。もちろん、人間に化けた私の体に。 「にゃぁ」  彼女が鳴いた。  ちょっと、そこのきみ。不埒な想像をしてもらったら困る。もし、私に対していい加減な妄想を抱

          言語の散歩 第一話 「ポライトネスとは不気味な彼女を宥めるよりも面倒くさい」

          言語の散歩 プロローグ

           地球という星に探索にやって来てから、私が最初にぶっかった難問は人間という生物の解明だった。  彼らは実に不思議で不気味な生き物である。  どう不思議かと聞かれたら、正直答える術がない。到底、一言で片付けられるような問題じゃないのだ。まあ、だからこそ、彼らは不気味なのだが。  地球にいると、私はついつい考えてしまう。いやはや、なんであの時、地球を担当しますなんて言ってしまったのだろうかと。実際のところは、宝石のごとく翡翠に輝く星に惹かれてしまったわけだが、いざその内に入ってみ

          言語の散歩 プロローグ

          人は矛盾を抱えて生きている: 言語学: to と ing

          英語に、なんとも奇妙な表現があります。それはー “I like to run but I don’t like running.” という表現です。「いや好きなんか嫌いなんかどっちやねん!」とツッコミたくなるような表現です。なんか深いことを言ってそうやな〜と思わされる表現です。でも、同時に、全然自然でありふれた表現でもあるのです。 ネタバレ、というほどでもないですが、上記の表現の言いたいことを見てみると、それは実にシンプルであります。すなわち、走るのは体に良いって分かっ

          人は矛盾を抱えて生きている: 言語学: to と ing

          漫才でお世話になった先生に、強烈な記憶を植え付けませんか?

          今回は、今年の春に大学を卒業される予定の皆さんに向けて、お別れ会でのサプライズのネタを提供させていただきたいと思います。 そもそも大学の先生とゼミ生って、関わりは深いけれども中高の担任みたいに密接なわけじゃないし、かといって接する時間はそんなに長くない、というなんとも曖昧で繊細な関係性です。 卒業しても飲みに行ったりはできますが、実際はそう簡単にはいきません。想像してください。 社会人になると時間もなかなか折り合いをつけづらくなります。仕事が一段落ついて、さぁ、先生を誘お

          漫才でお世話になった先生に、強烈な記憶を植え付けませんか?

          『スコラーズ』という創作小説を投稿致しました。研究の合間にポチった作品なので出来はあれですが。ええ、あれです。あれなんです。なにあれ、先生方を見て触発された作品となっております。愛の結晶です。同じく先生方Loveな方がいたらぜひ😎 ※いくら作品があれだろうと、先生方尊敬してます!

          『スコラーズ』という創作小説を投稿致しました。研究の合間にポチった作品なので出来はあれですが。ええ、あれです。あれなんです。なにあれ、先生方を見て触発された作品となっております。愛の結晶です。同じく先生方Loveな方がいたらぜひ😎 ※いくら作品があれだろうと、先生方尊敬してます!

          あらすじ 『スコラーズ』

           虹村英は大学で変わり者として有名な文学教授である。学生も彼を恐れて近づこうとはしない。だが、彼も普通の人間であり、普通に学生想いの男である。  そんな虹村は、同僚の国重春信、レイチャ―ド・ロビンソンと共に配信者としてユニットを組んでいる。その舞台はV-battle と称されるV-tube と格闘ゲームがコラボしたコンテンツである。彼らはVバー(V-battleをする人)でありながら格闘はほぼ行わない。使うのはその頭脳と知恵と専門分野である。  これは文学部の教授たちが、Vバ

          あらすじ 『スコラーズ』

          スコラーズ③ (オリジナル小説)

           4人が逃げ出した先は、廃工場脇の寂れた倉庫だった。路地裏を抜けてひたすら走った先に行き着いたのがそこだったのだからしかたがない。  少年は恐怖からすっかり縮こまり、久美屋は顔面蒼白の状態でひたすら2人の教員たちから顔をそらした。そして数秒後、久美屋はその場にどけ座し、驚いたようにレイチャ―ドが久美屋を見れば、さらに久美屋はその額を地面に擦り付けた。 「申し訳ありませんでした!」 「What’s happening? You helped the boy, right?

          スコラーズ③ (オリジナル小説)

          スコラーズ② (オリジナル小説)

           濃都大学には教授四天王と呼ばれる存在がいる。1人が虹村英。文学教授である。2人目が国重春信。言語学者である。3人目はイギリス出身の教育学者で、名をレイチャ―ド・ロビンソンという。そして4人目が心理学者の狂人、野原恵教授である。彼らは大学内でも有名な教授で、なにかと学生たちによる噂が絶えないでいた。  その日、野原教授は心理学の実験終わりだった。そして、何気なく今はやりのVバーを見てみる気になったのだが、それが彼女にとっては吉となった。  なぜなら、同僚を想起させるキャラクタ

          スコラーズ② (オリジナル小説)

          スコラーズ① (オリジナル小説)

           「大学教授」。その職業を聞いた大半の人間はこう言うだろう。「ああ、あの部屋に籠って研究三昧のお堅い野郎のことか」と。あるいはそこまでひどくなくとも、次のような言い分が飛び出るに違いない。「ああ、とっつきにくいよね」という偏見が――。    だが、実のところ、大学教授とはそこまで浮世離れした存在でもなければ、不名誉極まりないレッテルを貼り付けられるような高潔で傲慢な職でもない。普通に怠惰であり、普通に腐敗した思考を持ち、普通に無駄話を謳歌する、そんな「普通」の存在なのである。

          スコラーズ① (オリジナル小説)

          日英ユーモアの違い

           お久しぶりです、CACAです……。研究に追われる日々ですが、お笑いとnoteへの愛だけは終われないな、なんて思ってます。  🙄🙄🙄  あ、そうそう、最近自信ありのダジャレを思いつきました。ちょうど、同じ研究生の友人が上下黒のファッションをしていたのです。だから、「〇〇、今日はクローズを着てますね😌」と言ってやったのです。(黒s:(複数形のs )とclothesをかけた素晴らしいダジャレですね)  もちろん、友人は脱いでいたダウンを即 羽織り、  教授は沈黙の後、「それは……

          日英ユーモアの違い

          英語の a と the: ホンコワー本当にあった怖い話👻🎃ハロウィン仕様ー

          中高で習う英語の冠詞、a と the 。 一見重大視されない文法項目ですが、もしその使い方を間違えるとあらぬ誤解を生むことになるかもしれません。 最近うっかり使い方を間違ったが故に、ネイティブの教授にお金持ちな子だと勘違いされた私が、反省も兼ねて英語の a とthe について語ってみようと思います。 先に両者の違いを簡単に言ってしまいます。 ずばり、a は「たくさんあるものの中の一つ」を指して、the は「ある特定のもの」を指すという違いです! これを前提に以下のホンコワ話

          英語の a と the: ホンコワー本当にあった怖い話👻🎃ハロウィン仕様ー