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小学校教員が転職してファイナンシャルプランナーになった話


はじめまして

 はじめまして、note初投稿です。
僕は元小学校教諭。2024年3月まで仙台市小学校教諭として7年間働き、現在は保険代理店でファイナンシャルプランナー(FP)をしている者です。 教員時代は4年生→6年生→5年生→5年生→1年生→5年生→6年生を担任していました。

 転職して気付けば9カ月。あっという間です。
民間企業&フルコミッションの世界に飛び込んだものですから、それはもう刺激的な毎日です。教員ではできない経験を積み重ね、多くの方との素敵なご縁をいただいています。大変なことも多いですが間違いなく自分の糧となる経験の連続で、勇気を出して転職をしてよかったと感じています。

 教員からの営業職。当たり前ですが、商品を販売するなんて一度もやったことがありませんし、給与面でいえば、教員時代は当たり前のように月収があり、年2回のボーナスがある。ですが、転職後は全てが0からのスタートで、正直公務員マインドがなかなか抜けない。そんな僕の働きぶりを見て会社の先輩やお客様からは「公務員はさ~」「先生だからやったことないと思うけど~」みたいなことを言われ続けてきました。全てがごもっともなので真摯に受け止めますが、内心はめちゃくちゃ悔しいです。自分の経験不足は自覚済みですからね。

 そうなってくるとやることは決まっています。経験値を増やすのみ。先輩方に分からないことを聞きまくり、知識のインプットをし、一人でも多くのお客様の前でアウトプット。継続していると案外何とかなるもので、会社の同僚にもお客様にも恵まれ、お客様との出会いを楽しみながら仕事を続けることができています。

なぜこの記事を書いたのか?

「自分の気持ちを言語化して自分自身とより向き合いたい」
「僕と似た境遇の方がいれば、少しでもお役立ちしたい」
 
理由はこの2つです。

 どの仕事も同じだとは思いますが、特に営業職では、”心の在り方”が大切だと想っています。商品を提供するにあたり、自分本位になるのではなく、お客様にどうお役に立てるのかを真剣に考えること。『先義後利』が大切だと、僕はそう信じています。(何を綺麗ごとを、と思われる方がいるかもしれませんが本心そのものです)

 そうはいっても、周りを見てみると残念ながら自分の報酬のため、自分の評価のために営業をしたり商品を提供したりする募集人がいるのも事実です。正直、自分もそうなってしまったことはあります…。フルコミッションですから自分の働きが収入に直結するとなると、理想と現実のギャップを突き付けられたような感覚でした。

 成果が伸び悩む日々もありましたが、それでも自分本位だけにはなりたくないですし、そんな営業を望んでいるわけでもありません。「なぜ転職したのか」「何のためにFPになったのか」「どんなFPを目指すのか」といった想いの土台をしっかりと持ち、この土台が崩れないように自分と向き合うことがとっても大切なことなのです。
「営業職は数字を追うだけになる人が多いけど、一番大切なのは自分の想いの土台をしっかりと持ってお客様のお役に立つことだからね」
→最も信頼している先輩から教えられた言葉です。
この言葉は自分の軸になっています。

 そしてこの記事が誰かの目に留まり、僕の発信が少しでもお役に立てたら嬉しいです。

どうして教員を辞めたのか?

 まず、教員の仕事が嫌で辞めたのではないことを先にお伝えしますが、前向きな理由、後ろ向きな理由含めてお話しします。

理由① 現状維持になりたくないから

 まさに、見出しの通りです。この記事をご覧になっている教員の方、お気を悪くさせていたらごめんなさい。でも、忖度なしに言うと学校現場は現状維持ばかりだと思っています。(もちろん全てではありません)

 僕は2校しか経験していませんが、学校運営といい、学校行事といい、例年通りで済ませようとする雰囲気が当たり前になっていることがとても違和感でした。新しい取組の提案を職員会議でしても、前例がないという理由で通らない。学校運営反省会議で話し合いをしても結局何も変わらない。教育委員会からのやたら多いアンケート(フィードバックなし)。ネット環境はいまだに有線ケーブル。などなど…。これ以上言うと愚痴みたいになるのでやめます。
 
 僕自身、課題や問題点があるのであればよりよい解決策を検討したい、新しいことに取り組んでいきたいという考えなので、例年通りで進めようとする雰囲気に物足りなさを感じていました。
 もちろん新しい取組は初めから上手くいくわけではありませんし、軌道に乗るまで時間もかかります。毎回新しいことをやる必要はないとも思っています。例年通りの内容はやる側にとって楽ですし、見通しをもって行動しやすくなります。それぞれが一長一短です。それはよく分かります。
 ですが、このまま続けていたらいつか変化を求めず挑戦をしなくなるではという危機感から、思い切って環境を変えてみようと思うようになったのです。
 環境のせいにしていても改善されるわけではないし、心理学者アルフレッド・アドラーの「他人を変えることができない」という言葉と何か通じるところがあります。自分が変わるしかない。まさにそのタイミングだったのです。

理由②:学校にできないことをやるため

 それは、お金のことです。
 大人も子供もお金への向き合い方をよりよくするために教員を辞めてFPになりました。
 お金のこと(税金/保険/資産運用/家計管理/クレジットカード/ローン/貯金、などなど)って社会人になったらすぐに向き合うほどの大切なことなのに、学校で学ぶことって微々たるものですよね。高校では2022年に金融教育が義務化されましたが、小中学校はまだまだ。小5・6の家庭科のカリキュラムを見てもこれだけ…?って感じです。この現状を教員の頃から疑問に思っていました。ちなみにアメリカは1960年代から始まっているのに、日本が遅れすぎているのです。

 僕がお金のことに関心を寄せたきっかけは主に2つ。自分の給与明細と保険。新卒1年目から感じていた疑問です。

 給与明細はそもそも見方が分からないし、何が天引きされているかよく分からない。
厚生年金、健康保険、所得税・住民税、社会保険料、教職互助会…って何?なんでこんなに引かれてるの?何に使われてるの?
 
給料日の僕の頭の中はまさにこんな感じでした。しかも結構な額を引かれている…。でも給与明細の見方を誰かが教えてくれるわけではない…。この記事を見てくださっている方の中には、今でも同じような方いるのではないでしょうか。

 保険に関しては、職場にやってくる保険屋さんから、
「この保険はあなたに必要ですよ」
「教員の皆さんは入っていますよ」
「教員の方しか入れないお得な保険ですよ」
「若いうちから入らないと」
など、言われるがままに加入したものの内容がよく分かっていない。それなのに毎月まあまあ高い支出。内容が分からないものにお金を払い続けるっていいのか?そんなことを思っていました。

 とはいえ、こうなっているのはすべて無知な自分の責任。この状況に危機感を感じた僕は、自分のお金のことは自分で管理できるようになりたいと思い、独学でFP3級の勉強を始めるようになりました。(2年かけてFP2級まで取得することができました)
 FPの勉強をする内に芽生えてきた想いがFPを目指す原点です。
「この知識を人のために使い、人の役に立ちたい」
「金融教育に携わり、子供たちにお金の大切さを学んでもらいたい」

 そんな想いを抱いていても、お金のことは残念ながら学校でできることに限りがあることに気付いてしまいました。学校でできないのであれば学校の外でやろう。それができるのはFPしかない。という経緯です。

 そして最後に、お金について子供たちに教育することは大切ですがもっと大切なことがあると想っています。
それは、「大人のお金への向き合い方が子供に少なからず影響する」というものです。これは学級担任として様々な家庭を見てきて得た自分なりの見立てです。どれだけ学校で子供たちに指導しても、子供への影響が大きいのは一番長い時間を過ごしている家族です。子の姿は親の鏡。ですから、大人のお金への向き合い方をよりよくする必要がある。それができるのもFPだと思ったのです。

 僕のFPとしての想いは
①僕と関わる方のお金への向き合い方よりよくすること(特に、保険・資産運用・ライフプラン)
②金融教育に携わること
これが学校にできないことの僕なりの結論です。
この想いを果たすべく、勇気を出して教員を退職しFPの世界へ飛び込みました。(めちゃくちゃ怖かったです)
理想と現実のギャップの壁に何度もぶち当たっていますが、この想いは必ず果たします。

ここまで読んでくださりありがとうございました!
これからも投稿数を増やしていくつもりですので、今後ともぜひよろしくお願いいたします。


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