奈良の采女祭りで思う事
九月十七日に、猿沢池で采女祭りが行われました。
お祭りと言うだけあって、華やかで賑わっていました。
でも個人的にはもっと厳かに出来ないのかと思いました。
龍頭船も要らない。
時代祭りのような行列も必要無い。
宮司さんと巫女さんだけで行えばいい。
エンターテイメント性なんて必要無い。
社が一晩で向きを変えたなんて、めちゃくちゃだよね。
そもそも、社なんて、祀るものを背にして建てられるものだし。
御神体に向いて建てられた神社なんて無いでしょう?
だから元々、猿沢池に背を向けて建てられていたんだよ。
奈良市民として、お祭りを否定するわけではないけど、あんなに賑やかだったら、鎮魂にならないんじゃないかな。
伝説にしても、帝の寵愛が薄れたからと言うものと、元々好きだった許嫁がいて、その人の事を忘れられずに故郷に帰ると、その許嫁はもう亡くなっていて、その悲しみで井戸に身を投げた、と言うものがあります。
今となっては、どちらがほんとうか、なんて確かめようも無いけど。
もし、猿沢池に入水したんだとしたら、相当の覚悟だったんでしょうね。
猿沢池の深さは約1メートルから1.5メートルなので、自ら沈む必要があったからね。