新田まみ

関西弁をこよなく愛する西日本の海無し県在住のパートです。少しずつ投稿出来ればと思ってます。もし私が事故なんかで死んじゃったら、私の頭の中で考えている事は誰にも表現出来ないので、思いついたらどんどん発表していきたいと思います。

新田まみ

関西弁をこよなく愛する西日本の海無し県在住のパートです。少しずつ投稿出来ればと思ってます。もし私が事故なんかで死んじゃったら、私の頭の中で考えている事は誰にも表現出来ないので、思いついたらどんどん発表していきたいと思います。

マガジン

  • 音楽家は変人

  • Nara Deer Section

    奈良県警、鹿班。 観光客らによる鹿への危害、暴行を取り締まる警察官たちのお話。

  • 僕と2B

    ニーアオートマタの2次創作小説パート1 大学生の僕とゲームの世界から飛び出してきたキャラの2Bと幼なじみの六花との日常風景。

  • 巨乳症女子のひとりごと

    巨乳症女子が他愛のないことをつぶやきます。

  • 義体ドール

    こんなことが出来たらなぁ と言う夢のお話です。ゲームのキャラや世界観が出てきたりして、二次創作的な雰囲気もします。興味のある方は、お付き合いくださいね。

最近の記事

音楽家は変人 15

エピソード 15 空に雲一つ無い晴れた日、私はいつもの家事に勤しんでいました。 気づくと、いつの間にか先生のピアノの音が聞こえなくなっていました。 虫の知らせと言うのでしょうか。 私は胸騒ぎがして、家事の手を止めて先生を探しに行きました。 部屋にも、トイレにも、浴室にも先生の姿は見えませんでした。 ますます胸騒ぎが酷くなって来ました。 サンダルを突っかけて庭に出ました。 ピアノを収めた小屋の近くにも、小屋の中にも先生の姿はありませんでした。 庭を進んで行くと、芝生を刈るロ

    • 音楽家は変人 12

      エピソード 12 私と先生は今、市が運営するホールに来ています。 駅前にあって、文化の船をイメージした瓦のような外壁の楕円形の建物です。 建設中は、その建設方法から何が出来るんだろう、と思っていました。 約二十年前に鳴り物入りで作られたホールですが、コロナ以降経営難に陥って、いよいよ閉館することが決定されました。 市のオーケストラもなくなり、著名なアーティストも呼べないとなれば致し方ないのかも知れません。 その閉館イベントに呼ばれた訳です。 ま、先生はギャラが発生しませんか

      • 音楽家は変人 11

        エピソード 11 ある秋晴れの日、私と先生は小学校の講堂にいました。 少子化で生徒数が激減した事による学校の統廃合でなくなってしまう小学校です。 先日のアニメフェスティバルに出たのが縁となって、市から依頼が来たんです。 屋外での開催の話もあったのですが、季節外れの暑さが続いているため、体育館での開催となりました。 体育館には、在校生、在校生の父兄の方、卒業生、学校の先生方、市の教育関係の方々が集まって、満杯の状態でした。 体育館の舞台上には、市が準備したヤマハのCFXが

        • チキンラーメンと私

          小さな片手鍋に、ラーメン鉢一杯分の水を入れて火にかける。 お湯が沸くのを待つ間に、生卵を一つ冷蔵庫から出し、チキンラーメンの袋を開けておく。 お湯が沸くと火を止めて、袋から出したチキンラーメンを入れる。 チキンラーメンが水平に入る大きさの片手鍋を、探し回った。 麺がひたひたに浸かるいい感じ。 すかさずエッグポケットに生卵を割入れる。 蓋をして約三分。 キッチンタイマーを二分四十秒にセットしてスタート。 食卓に置いた鍋敷きに鍋を移す。 ♪すぐ美味しい、すごく美味しい•¨•.¸¸

        マガジン

        • 音楽家は変人
          13本
        • Nara Deer Section
          3本
        • 僕と2B
          11本
        • 巨乳症女子のひとりごと
          15本
        • 義体ドール
          30本
        • こうりん (降臨)
          30本

        記事

          看護師長と僕の秘密

          僕は、ある病院に入院している。 両手に大怪我を負って、包帯で手首から先をぐるぐる巻にされている。 お母さんは居ない。 未婚の母で僕を産んだお母さんは、僕を育てるために寝る間も惜しんで、一生懸命に働いてくれた。 長年の無理が祟ったのか、がんに侵されて亡くなった。 僕が14歳でお母さんが34歳の時だった。 亡くなる約二年前にお母さんは今のお父さんと結婚した だから僕とお父さんの間には血のつながりは無かった。 そのせいか、お父さんは僕との接し方が分からないようで、財力にものを言わせ

          看護師長と僕の秘密

          音楽家は変人 9

          エピソード 9 イメージチェンジ 「直美君、ちょっと来てくれないか。」 朝食後、先生が自室から私を呼びました。 いつもなら私のタブレットに連絡してくるのに、何をそんなに慌ててるんだろう。 先生の部屋に行くと、ノックする間もなくドアが開きました。 「このドレスは何なんだい?」 「あぁ、ピンクと白で可愛いでしょう?それ、カードキャプターさくらのコスプレ衣装なんですよ。」 「どうしてこの選択なんだ?」 「だって先生、いつも黒いドレスばっかりじゃないですか。たまにはイメチェンして

          音楽家は変人 9

          音楽家は変人 10

          エピソード 10 「先生、お客様がお見えになりました。」 私は来客を応接に案内すると、預かった名刺を持って先生の部屋に行きました。 「客?誰だい?」 「この方です。」 私は預かった名刺を先生に渡しました。 「行政の観光課が僕に何の用なんだろう。」 応接では先生とお客様が向かい合って座っていました。 私は淹れたてのコーヒーを、お客様と先生の前に置きました。 「君も居てくれないか。」 退室しようとする私を先生は止めました。 私は先生の隣に座りました。 「どこで僕の事を知った

          音楽家は変人 10

          音楽家は変人 8

          エピソード 8 最近、業者さんが持ってくる食材に、これは、と思うような物が混ざってくるようになりました。 先生の食生活を任されている私としては、見過ごすわけには行きません。 先生には、やっぱり新鮮でいいものを食べてもらいたい。 食材は、やはり自分の目で確かめないとだめなんです。 納得のいくものは手に入れられません。 なので、週に何度か買い出しに行くようにしました。 買い出しに行く何回かに一回は、先生を連れ出しました。 こうでもしないと、また、引きこもったままになってしまい

          音楽家は変人 8

          音楽家は変人 7

          エピソード 7 ある日、私は先生、栗鼠人さんの秘密を打ち明けられる事になりました。 それは私が先生にお願いしたある事がきっかけでした。 「直美君、もうすぐ君がここに来てくれて一ヶ月になろうとしている。記念に曲をプレゼントしたいのだが、何がいい?」 朝食時、突然先生がテラスの真向かいの席で朝食を食べている私に言いました。 驚いて、喉に詰まらせそうになったパンを何とか飲み込んで、答えました。 「どうしたんですか?唐突に。」 「いや、今までバイトに来てくれた子たちは、長くて

          音楽家は変人 7

          音楽家は変人 7

          エピソード 7 ある日、私は先生、栗鼠人さんの秘密を打ち明けられる事になりました。 それは私が先生にお願いしたある事がきっかけでした。 「直美君、もうすぐ君がここに来てくれて一ヶ月になろうとしている。記念に曲をプレゼントしたいのだが、何がいい?」 朝食時、突然先生がテラスの真向かいの席で朝食を食べている私に言いました。 驚いて、喉に詰まらせそうになったパンを何とか飲み込んで、答えました。 「どうしたんですか?唐突に。」 「いや、今までバイトに来てくれた子たちは、長くて

          音楽家は変人 7

          奈良の采女祭りで思う事

          九月十七日に、猿沢池で采女祭りが行われました。 お祭りと言うだけあって、華やかで賑わっていました。 でも個人的にはもっと厳かに出来ないのかと思いました。 龍頭船も要らない。 時代祭りのような行列も必要無い。 宮司さんと巫女さんだけで行えばいい。 エンターテイメント性なんて必要無い。 社が一晩で向きを変えたなんて、めちゃくちゃだよね。 そもそも、社なんて、祀るものを背にして建てられるものだし。 御神体に向いて建てられた神社なんて無いでしょう? だから元々、猿沢池に背を向けて

          奈良の采女祭りで思う事

          音楽家は変人 6

          エピソード 6 ショッピングモールのストリートピアノでの演奏後、しばらくしてから先生をまた連れ出しました。 理由を聞かされずに連れ出されて、先生の機嫌はあまり良くありませんでした。 車を地下駐車場に停めて、エレベーターに乗りました。 黒いドレスの先生、メイド服の私、やっぱり目立ちます。 途中の階で止まっても、私と先生が乗っているのを見ると、誰も乗って来ませんでした。 最上階でエレベーターを降りました。 最上階は展望室になっています。 そしてフロアの中心に、目的のものがあり

          音楽家は変人 6

          音楽家は変人 5

          エピソード 5 ショッピングモールのストリートピアノを演奏した後の話し。 ある日の夕食時でのことです。 先生が私に話しかけてきました。 「君、日本でクラシックと言うのは一般的では無いのかな。」 「先生が私と出会われる前に、どんな生活をされていたのか知りませんが、先生の仰る通り、あまり一般的では無いと思います。せいぜい年末の第九くらいではないしょうか。」 「そうか。欧州では、年末に第九は演らない。日本だけの風習だよ。」 「どうしてそんな事をお聞きになるんですかt?」 「先日

          音楽家は変人 5

          音楽家は変人 4

          エピソード 4 「先生、今日はお出かけします!」 私が宣言する。 「嫌だ。どうして外出しなくちゃならない?」 首を横に振る先生。 「たまには広い外に出ないと、病気になってしまいます。」 「ここは広いよ。」 「はいはい、確かに一階の天井までは二階吹き抜け分の高さはあります。一つの部屋も私の実家と同じくらい広いです。」 「だったら、出かけなくてもいいじゃないか。」 「物理的な広さのことを言ってるんじゃないんです。いくら広くても一箇所に閉じこもっていたら気がおかしくなってしまい

          音楽家は変人 4

          NDS Chapter3

          次の満月の夜、私は若草山の山頂にいた。 たけみかづちが言った通りに。 あの日、家に帰った私は、たけみかづちについてネットで調べた。 春日大社の主祭神で、茨城県の鹿島神宮から白鹿に乗ってやってきた神様だった。 日本に地震を起こす大鯰を御する存在。 漢字で書くと『武甕槌命』となる。 もうすぐ日付が変わる頃、ぬっと白い巨体が原生林方向から現れた。 馬程の大きな体の背にたけみかづちと名乗った人物 (?)がまたがっていた。 満月の銀色の光に輝く真っ白な体。 逆三角形の尾に立派な角。

          NDS Chapter 2

          午後八時。 今日の仕事も終わり、署から帰宅するには、市内唯一の繁華街である三条通りをJR奈良駅前から春日大社に向かって歩いて行かなければならない。 この時間になると、通り沿いや商店街のお店はほとんど閉まっていて、とても観光地とは思えない。 昼間とは打って変わって、人通りも少なく閑散としている。 もっと観光客を呼ぶには、ホテルの充実と夜間に開いている店を多くする必要がある、と言われているけど、私は今の状況が大好きだ。 猿沢の池を越えて、一の鳥居を過ぎると急に暗くなる。 街灯が少